ヴァルポリチェッラ

ヴァルポリチェッラワインの特徴とは

   

ヴァルポリチェッラの気候・風土

ヴァルポリチェッラ(Valpolicella)は、イタリアヴェネト州ヴェローナの北方にあるワイン生産地だ。1990年にD.O.Cに指定されている。

イタリア最大の淡水湖ガルダ湖のほとりに位置し、モンティ・レッシーニ渓谷に沿った南西向きの急斜面にぶどう畑が広がっている。

土壌は石灰質や砂岩質。春先の雪解けや秋口の大雨の時期には、豊富な水量に恵まれる。

年中通して温暖だが、湖の近くにあるためこの地域にしては昼夜の寒暖差が大きい。

こうした生育環境のもと、コルヴィーナ種やモリナーラ種、ロンディネッラ種などが栽培されている。

DSC_2286

ヴァルポリチェッラのワインの特徴

ヴァルポリチェッラの伝統的な製法によって、生産される高級なワインをアマローネという。

アマローネは「アパッシメント」という、ぶどうを3~6ヶ月の間陰干しする独特な製法によってつくられる。長い間陰干ししたぶどうは糖度が高く、濃厚な味わいになるのが特徴だ。

また、ここでつくられるワインとしてはヴァルポリチェッラ・クラシコが有名だ。

ミディアムボディタイプのワインで、アロマはプラムやプルーンなどの黒系果実に混じり、ヴァルポリチェッラ独特のアーモンドなどを思わせるもの。果実の豊かな味わいを楽しめる。

サンタンブロージョ・ディ・ヴァルポリチェッラやサン・ピエトロ・イン・カリアーノなど、古くからワインをつくっている特定地域のワインのみがクラシコを名乗ることができる。

Front and back label of Amarone della Valpolicella

一押しのワイナリー/当たり年

ヴァルポリチェッラ(Valpolicella)の生産者のうち、各方面にて高い評価を得ている作り手として、プラ(Pra)、アレグリーニ(Allegrini)、ベルターニ(Bertani)、ルイジ・リゲッティ(Luigi Righetti)、ダル・フォルノ・ロマーノ(Dal Forno Romano)、コルテフォルテ(Corteforte)、マアジ(Masi)、マッツィ(Mazzi)、スペリ(Speri)、セッコ・ベルターニ(Secco Bertani)、 サンアントニオ(Sant’ Antonio)、ゾーニン(Zonin)、クインタレッリ(Quintarelli)、テデスキ(Tedeschi)などが挙げられる。

ヴェネト州のワインは2008年、2007年、2006年、2005年、2001年、2000年、1999年、1998年、1997年、1996年の出来が良いと評価される。ヴァルポリチェッラのワインは2000円台から1万円以上までの幅広い価格・値段にて販売されている。

エピソード

ヴァルポリチェッラの代表的な生産者として、アレグリーニが挙げられる。16世紀からこの地でワインをつくる彼らは、熟成に用いられるオーク樽をヴェネト州で初めて採用したことでも知られる。

また、ヴェネト州の伝統的な製法として「リパッソ」という方法がある。これはイタリア語で元に戻すという意味で、発酵が終わり、搾りかすの残るアマローネの樽に普通のワインをもう一度注ぎ、2~3週間ほど熟成させる製法である。いわば二番煎じに近いのだが、手間がほとんどかからないのに対したいへん風味のよいワインをつくることができる。こうしてつくられたワインのことをリパッソ、あるいはプチ・アマローネという。

Tasting the Legends

ヴァルポリチェッラの代表的なワイン

ヴァルポリチェッラ・クラシコ / ゾーニン
アマローネ・ヴァルポリチェッラ・クラッシコ / アレグリーニ
ヴァルポリチェッラ・ヴァルパンテナ リパッソ / コルテ・フィガレット

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

Twitter で