池田町

池田町ワインの特徴とは

   

北海道中川郡池田町で作られているワインは十勝ワインと呼ばれる。十勝ワインが造られる「池田町ブドウ・ブドウ酒研究所」は、日本で最初の自治体直営ワイナリーとして、全国の「一村一品運動」の先駆けとなった。ワイン城と呼ばれる町営のワイン工場においてスティルワインからスパークリングワイン、ブランデーなどが生産されている。

035_ワイン城の正式名称.

十勝ワインの特徴は、味の効いた辛口のスティルワインである。また、フレンチオーク樽による熟成も特徴である。主なワイン銘柄は、清見、清舞、山幸、アムレンシス、セイオロサム、トカップ、ツヴァイゲルト、とかち野など。

昭和20年代後半、十勝地方は次々と自然災害に見舞われた。昭和27年の第1次十勝沖地震が池田町を襲い、追い討ちをかけるように翌年から2年連続の冷害による凶作となった。この苦境からどう脱却するのかという中から、ブドウ栽培とワイン製造への道が生まれた。

知床ワイン Shiretoko Wine

ブドウ栽培の挑戦に際して、まず注目されたのが野山に自生する山葡萄だった。池田町に自生する山葡萄が、ユーラシア大陸北東部を流れるアムール川流域に自生しワイン醸造用に適しているアムレンシス亜系であることが明らかになり、昭和39年この山葡萄から造られた「十勝アイヌ山葡萄酒」が第4回国際ワインコンペテイション(ブタペスト)でみごと銅賞を獲得した。

wine casks

しかしアムレンシスは山野と山野から圃場に移植して育成している樹から収穫したブドウから造られるために、原料確保が不安定で、2~3年に1度ぐらいしか仕込めなかった。そのため、寒さに強い山葡萄の特性を生かし、その山葡萄と醸造用品種の交配により、耐寒性が高く、かつワイン用として高品質の可能性が望めるブドウの開発を行われている。

山幸

中でも池田町の独自品種である「清見」と「山葡萄」の組み合わせから出来た品種が最も優れた結果をもたらしており、「清舞」と「山幸」といった品種がその代表である。これまで交配した品種数は20,000種以上になり、現在も開発が続いている。

十勝ワインは生産者のみでなく地元住民との関わりも強く、成人の池田町民一人当たりの1年間のワインの実消費量は10リットル以上で、これは日本人の平均の約5~6倍に相当する。

「十勝ワイン 町民用ローゼワイン」、アンテナショップとかでも売ってたりするのね。

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