パレット

パレットワインの特徴とは

   

パレットの気候・風土

パレットは、プロヴァンス地方にあるマルセイユの北に位置する。マルセイユからおよそ20km北に行くと、画家セザンヌの出身地であるエクサン・プロヴァンスがあり、その少し東にパレットは位置している。非常に小さなA.O.C.で、ぶどう栽培面積はおよそ40haしかない。

プロヴァンス地方の他のA.O.C.と同様に、日照時間が非常に長く、ぶどうは、太陽の恵みを多く受けている。

パレットの土壌は、石灰質の小石をはじめ、粘土、丸石、砂利が混じりあった珍しいもので、「ランジュスの石灰石」と呼ばれている。

Grapes Palette

パレットのワインの特徴

パレットでは、白、赤、ロゼワインがほぼ同じ割合でつくられている。ぶどう栽培面積やワイン生産者が非常に少ないため、総生産量も少ない。ぶどうの木は、古木が多く、珍しい古い品種も残っている。

白ワインは、主にクラレット種を使ってつくられている。赤とロゼワインに使われるのは、主にグルナッシュ種、ムールヴェードル種、シラー種など。A.O.C.の規定では、白、赤、ロゼワインにはそれぞれこの他に15~16種類のぶどう種を使用することが可能となっている。これだけ使用可能品種が多い産地は、決して多くない。

パレットでつくられる白ワイン・ロゼワインは、非常に質が高くプロヴァンス地方を代表するワインとなっている。

白ワインは、爽やかな味わいを楽しめる。ロゼワインは、鮮やかな色をしておりまろやかな味わい。赤ワインは、熟成タイプのものが多く、濃い色をしている。

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By Vronique PAGNIEROwn work, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=15378020

エピソード

パレットのぶどう栽培面積は、非常に小さく、生産者も非常に少なく、10に満たない。

そんなパレットがA.O.C.に認可されたのは、この地で長年ワインをつくってきた、ルジエ家所有のシャトー・シモーヌの尽力によるところが大きい。

4代目のジャン・ルジエ氏が、パレットの優れたテロワールに着目し、それを公に主張したことにより、1948年4月28日にパレットはA.O.C.として認証された。

Chteau Simone.jpg
By Michal Osmenda – http://www.flickr.com/photos/michalo/6052473279/, CC BY-SA 2.0

パレットの代表的なワイン

パレット・ブラン/シャトー・シモーヌ
パレット・ロゼ/シャトー・シモーヌ
パレット・ルージュ/シャトー・シモーヌ

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