ミュスカデ・コート・ド・グランリュー

ミュスカデ・デ・コート・ド・グランリューワインの特徴とは

   

ミュスカデ・デ・コート・ド・グランリューはロワール地方のミュスカデAOCのひとつで、1994年に認定された新しいAOCである。ムロン・ド・ブルゴーニュ種の単一品種で造られる辛口白ワインのミュスカデが生産される。

ミュスカデとはムロン・ド・ブルゴーニュ種の単一品種で造られるワインのことを指すが、そのワインの産地であることから、ロワール河口のナント周辺地区のAOC名ともなっている。現在はミュスカデの名の付くAOCはテロワールの違いによって4つに分割されているが、かつてそれらはミュスカデAOCとしてひとつであった。ミュスカデ・デ・コ-ト・ド・グランリューにあたる地域はそのミュスカデAOCの生産量の4分の3を占めていた。現在ナント市南部はこのAOCミュスカデ・デ・コ-ト・ド・グランリューを中心とし、その周囲にAOCミュスカデが広がっている。他のミュスカの名がつくAOCはAOCミュスカデ・ド・セーヴル・エ・メーヌミュスカデ・デ・コート・ド・ラ・ロワールがある。

ミュスカデ・デ・コ-ト・ド・グランリューはロワール・アトランティック県南部の17の村とヴァンデ県の2つの村に跨り、ロワール河口のナント市の南部にある300ヘクタール程のブドウ栽培地がこのAOCにあたる。グランリュー湖の微気象(地表から地上2mから100m位までの範囲起こる希少減少)の恩恵を受けており、ここで造られる上質のワインは、フローラルな芳香とミネラル感が特徴であるとされる。ミュスカデ・デ・コート・ド・ラ・ロワールのミュスカデは概して硬質なアロマがあるとされるが、ミュスカデ・コート・ド・グランリューのものはよりフローラルであると言われる。

ミュスカデのワインのラベル表示によく見られるシュール・リーとは、製造方法を記したものである。シュール・リー製法とは、発酵の途中で発生するを取り除かずに樽やタンクで寝かせる醸造法で、冬の間そうして寝かせた後に翌春に澱引きして瓶詰めさせる。こうすることでフレッシュさと厚みを生み、香り高くキリリとしたフルーティな微発泡性のワインが造られる。この製法はミュスカデのほぼ半分で用いられており、この製法を用いたミュスカデはラベルのAOC名の後にシュール・リーと製法まで表示することが義務付けられている。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

Twitter で