特徴・ポイント
コーベル(Korbel)は、カリフォルニア産スパークリングワインのつくり手として最も長い歴史を持つことで知られるワイナリーである。年間約130万ケースもの販売量は、アメリカ最大規模だ。
ワインづくりのこだわり
すべてのコーベルのスパークリングワインには、フランスのシャンパーニュ地方と同くシャルドネやピノ・ノワールなどの品種を使用している。そして1年の長い時間をかけ、シャンパーニュ地方と同じ瓶内二次発酵法でスパークリングワインを生産している。
代表的なワイン
コーベル ブリュット
オレンジやバニラ、いちごのような香りに柑橘系の味わい、ほど良いコクを感じられる。繊細な泡とかすかな甘みが魅力的なスパークリングワインだ。『ワインスペクテイター』誌や国際的なワインコンクールで高評価を得ている。他にはエクストラドライやロゼなどのアイテムをそろえる。
コーベル シャルドネ
焼きりんごや洋ナシのタルトを思わせる豊かな香りとエレガントなシャルドネの味わいの白ワインだ。適度な甘さと長い余韻が楽しめる。
ワイナリーの歴史
コーベルの起源は、1800年代半ばにチェコスロバキアからアメリカ・カリフォルニア州ロシアン・リバー・バレーへ移住したコーベル3兄弟が当地の牧場でぶどう栽培を始めたことだった。1882年、コーベル兄弟は小規模なワイン生産を開始し、これがワイナリーの基礎となる。それの2年後にはコーベル兄弟は酪農業を廃業し、ワイン生産に専念することになる。
1880年代、成長を続けるコーベルはプラハからワイン醸造家であるフランク・ハシェク氏を招き、シャンパーニュ方式の製法を採用。1890年代後半に初のスパークリングワインをリリースした。
1920年代の禁酒法時代を経て、1950年代にコーベルはワイン醸造家のアドルフ・ヘック氏に売却される。新しいオーナーとなったヘック氏は新たな設備を導入し、安定した味と品質を実現。カリフォルニアスタイルのスパークリングワインを確立した。