ラザフォード

ラザフォードワインの特徴とは

   

ラザフォードの気候・風土

ラザフォードは、アメリカ西海岸カリフォルニア州のAVAだ。セント・ヘレナの南、オークヴィルの北、ナパ・ヴァレーの中央に位置する。

ナパ・ヴァレーは、サン・パブロ湾から吹く冷風と霧の影響を受ける。これは、アラスカから南下してくるカリフォルニア海流によるものだ。特にナパの町やオーク・ノールなどの南部では、緯度のわりに冷涼な気候になる。しかしラザフォードは幾分暑く、夏の気温は30度に達することもある。

土壌は水はけのよい砂質のローム層。ナパ川付近では粘土質となる。畑の標高は150m~180m程度。

栽培されるぶどうはカベルネ・ソーヴィニヨン種が多くを占める。夏の暑さを受け、滋養豊かで逞しい味わいとなる。
その他ボルドー品種、ジンファンデル種、白ぶどうのソーヴィニヨン・ブラン種などが栽培される。

ラザフォードのワインの特徴

つくられるワインのほとんどがカベルネ・ソーヴィニヨン種による赤ワインとなる。味とタンニン、華やかな果実味とのバランスの取れたものだ。高価なワインを多数産出しており、1万円を超えるワインも珍しくない。

著名なワイナリーとしてはルビコン・エステートや、イングルヌック、「BV」の略称で知られるボーリューなどが挙げられる。ルビコン・エステートは、「ゴッド・ファーザー」などで知られる映画監督フランシス・フォード・コッポラが、イングルヌックの所有する畑の一部を購入し立ち上げたワイナリーだ。

エピソード

コッポラ氏はこの他にも、1995年に行われたJJ・コーン・エステートの競売に参加するなど、ラザフォードのワインづくりに重要な役割を果たしている。この際の資金は映画「ドラキュラ」のヒットにより賄われたそうだ。
JJ・コーン・エステートの古木からつくられるワイン「スケアクロウ」は、非常に高値で取引されている。2009年ヴィンテージにはオークションで26万ドルもの値段がついた。パーカーポイント評価も非常に高く、2007年ヴィンテージでは100点満点を獲得した。
古木は1945年に植樹されたもの。60年代中期にナパを襲った害虫フィロキセラの大発生を生き抜いており、「オールド・マン」と呼ばれる。

ラザフォードの代表的なワイン

スケアクロウ・カベルネ・ソーヴィニヨン 
ルビコン / イングルヌック
カベルネ・ソーヴィニヨン / ボーリュー・ヴィンヤード

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

Twitter で