ワルーク・スロープ

ワルーク・スロープワインの特徴とは

   

ワルーク・スロープの気候・風土

ワルーク・スロープは、ワシントン州のAVA。2005年にAVAに認定された。州東部のグラント郡に位置し、広域AVAコロンビア・バレーの一部を構成する。

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Middle-saddle-mountains-sentinel-gap-looking-northwesterly-P4140091” by Williamborg 00:09, 18 May 2007 (UTC) – photo taken by uploader. Licensed under Public Domain via Wikimedia Commons.

広域AVA名にもなっているコロンビア川は、このAVAの南端から西端にかけて弧を描くように流れ、他AVAとの境界線となる。
川沿いの、日当たりの良い南向きの斜面にぶどう畑がつくられる。
北の境界線にはサドル山があり、ワルーク・スロープAVAはこれらの山河に区切られ、東西25kmにわたって逆三角形状に展開している。

気候区分は砂漠気候に属する。ワシントン州東部は、カスケード山脈の雨隠効果により非常に暑く、乾燥した地域となる。ワルーク・スロープは、南方にあるレッド・マウンテンなどと並んで、ワシントン州で最も暑いAVAとされている。

IMG_8967 Wahluke Slope

土壌は更新世末期(1万5千年前)の洪水によって形成された砂質、シルト層。水はけがよく、ぶどうの栽培に適している。乾燥した土壌で育てられるため、ぶどうの実は小さくなる。

ワルーク・スロープのワインの特徴

カベルネ・ソーヴィニヨン種、メルロー種、シラー種による赤ワインが多い。シャルドネ種による白ワインも少量つくられる。

Charles Smith Winery

有力なワイナリーとしては、シラーの名手として知られるチャールズ・スミスが挙げられる。
同ワイナリーは、チャールズ&チャールズやKヴィントナーズ、ミルブラントといった自社ブランドを多数持つ。2008年には、Kヴィントナーズが「ワイン&スピリッツ」誌におけるワイナリー・オブ・ザ・イヤーを受賞している。

一押しのワイナリー/当たり年

ワルークスロープ(Wahluke Slope)の生産者のうち、各方面にて高い評価を得ている作り手として、ダックポンド(Duck Pond)、ゴーディー・ヒル(Gordy Hill)、Kヴィントナーズ(K Vintners)、ホーグ、14ハンズ・ヴィニャーズなどが挙げられる。

ワシントン州のワインは2010年、2009年、2008年、2007年、2006年、2005年、2004年、2003年、2001年、1998年、1994年、1992年の出来が良いと評価される。ワルークスロープのワインは2000円から3000円台くらいの価格・値段で販売されている。

エピソード

チャールズ・スミスはカリフォルニア州サクラメント出身。90年代にデンマークに移住し、ロックバンドを結成して9年間活動。1999年アメリカ帰国後、ワラ・ワラ・バレーにてワイナリーに転職、という異色の経歴を持つ。なお、ロックバンド時代の共演者に、シューゲイザーバンド、ザ・ラヴォネッツがいる。

Charles Smith

ワルーク・スロープの代表的なワイン

チャールズ&チャールズ / レッドブレンド カベルネ/シラー
Kヴィントナーズ / シラー・ミルブラント 
ワルーク・リッジ / メルロー
ワルーク リッジ / シャルドネ

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