サン・ジョルジュ・サン・テミリオン

サン・ジョルジュ・サン・テミリオンワインの特徴とは

   

ボルドー地方のワイン産地で、リブルネ地域の中心部に位置する赤ワインAOC。AOCサン・テミリオンの北方を取り囲むように位置する、サン・テミリオン衛星AOCと呼ばれる4つのAOCのひとつである。

Saint ?milion - Vignes

AOCサン・ジョルジュ・サン・テミリオンは広さ200ヘクタール程、生産者が23件のみの小さな地区である。1936年にAOC認定を受けるが、1973年に行政区画の変更があり、町村合併されたことでサン・ジョルジュ村とパルサック村がモンターニュ・サン・テミリオン村に吸収合併された。
またサーブル村はサン・テミリオン村に吸収合併された。これにより、1936年時点では存在していたあと2つのサン・テミリオン衛星AOCであるAOCパルサック・サン・テミリオン、AOCサーブル・サン・テミリオンはAOCから削除されたが、AOCサン・ジョルジュ・サン・テミリオンは存続した。従って、かつてサン・ジョルジュ村と名乗っていた地区のワインは、現在は合併された村名であるAOCモンターニュ・サン・テミリオンを名乗ることもできるし、村名としては残っていないがAOC名として残ったAOCサン・ジョルジュ・サン・テミリオンを名乗ることもできる。なお、多くの生産者がAOCサン・ジョルジュ・サン・テミリオンを好んで名乗っている。

Les vignes de Saint-Emilion

土壌のほとんどは石灰分を含む粘土質の土壌で、この地域全体が均一の組成の土壌である。下層土壌は石灰岩で、これがスポンジの役割を果たすため、夏の乾燥した時期であっても定期的にブドウの木に水分を供給する。畑は全て緩い斜面にあり、秋まで十分な日照に恵まれており、理想的な自然の排水にも恵まれている。

ワインの特徴は、色調は黒みがかった濃い紫色で、熟成させるにつれてレンガ色を伴う。香りは果実味が豊かで、とくにカシスなどの赤い果実にややスパイスの要素が加わる。さらに熟成させることで樹木など野性味のある香りが加わる。味わいは力強くコクがあるが重くはなく、タンニンは豊かで長期熟成に向くが、若いうちに飲んでも楽しめるワインである。

ch?teau belair montaiguillon 2005

使われる主要品種はメルロー種で、まるみのある味わいである。これにカベルネ・フランをブレンドすることでタンニンが心地よく感じられ、しっかりとした存在感と繊細さが混在する。またこのタンニンゆえに、長期熟成に耐えるワインとなっている。

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