シャブリ・プルミエ・クリュ

シャブリ・プルミエ・クリュワインの特徴とは

   

フランス東部ブルゴーニュ地方の最北に位置するシャブリ地区に位置するワイン産地。シャブリ地区の中で希少なシャブリ・グラン・クリュに次ぐ高品質の白ワインAOCである。シャルドネ種100%で造られる。

2010 Ch?teau de Maligny Chablis Premier Cru Fourchaume

シャブリ・プルミエ・クリュに格付けされたクリマ(区画)は約40近くあり、広さは775ヘクタール程。シャブリの町とその周辺の数ヶ村に位置する。
プルミエ・クリュの小さなクリマはラベルにその名を表示しておらず、近隣のより大きく有名なクリマを名乗っている。そうした大規模なクリマは18程あり、Mont de Milieu、 Mont?e de Tonnerre、 Fourchaumeなどが知られている。プルミエ・クリュのワインは通常より0.5度ほどアルコール度数が低く、アロマよりは味わいが強いものが多いとされる。

Harvest in Chablis Premier Cru Fourchaume 1

シャブリ地区はブルゴーニュの最北端に位置するワイン産地で、約20kmに及ぶセラン川の流域の小さな谷やなだらかな丘陵地にブドウ畑が広がる。北緯48度にあり気候は冷涼で、良質のワイン造りに必要な日照を得るため日当たりのよい斜面でブドウが栽培されている。
昔はこの地区一帯が海であったため、土には小さな牡蠣の化石が無数に埋もれている。この土壌はキンメリジャンと呼ばれ、ワインに豊富なミネラルを与える大きな要素であるとされ、シャブリの最たる特徴である。
味わいはもとより、この土壌の特性からも、一般的に牡蠣にはシャブリワインが合うと言われる。他のブルゴーニュの白ワインと一線を画すキレのある辛口ワインは、こうした土壌と気象に支えられている。

Domaine Laroche, Chablis

シャブリ地区は1978年に特有の4つの格付けがなされた。良質のものから順に、シャブリ・グラン・クリュ(特選)5%、シャブリ・プルミエ・クリュ(1級)31%、シャブリ59.5%、プティ・シャブリ4.5%、となっている。

使用品種はシャルドネ種100%。温暖な気候で栽培されたシャルドネから造られるワインがフルーティだとすると、シャブリのシャルドネはより味が強くキリリとした味わいである。またブルゴーニュ地方の他の白ワインと比較するとオーク樽の香りがずっと少ない。グラン・クリュやプルミエ・クリュではオーク樽で発酵させることも多いが、一般的なシャブリワインの多くは木樽ではなくステンレス樽で発酵される。こうしたシンプルな手法が、シャルドネ種本来の持ち味を最高の状態で活かしているとも言われる。

Le Chablisienne, Chablis

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