コスティエール・ド・ニーム

コスティエール・ド・ニームワインの特徴とは

   

コスティエール・ド・ニームの気候・風土

コスティエール・ド・ニームはフランスのラングドック=ルシヨン地域圏ガール県のワイン産地を指す。ローヌ川の西側右岸エリアで、中心地はニーム市、そして周辺23の村が含まれている。
ニーム市にはローマ時代・紀元前20年ごろに造られた有名な「ガールの水道橋」があり、人気観光地として人気だ。非常に歴史が古い街で、ぶどう栽培歴もフランスで一番古いと言われ、一説では紀元前より栽培されていたと言われている。

ガルドン川に架かるポン・デュ・ガール
Pont du Gard FRA 001” by ignis – taken by ignis. Licensed under CC 表示-継承 3.0 via ウィキメディア・コモンズ.

フランス南東部の地方風・ミストラルが吹く地域で、日照時間も長め。昼と夜との気温差も大きく、さらに雨も少ないといったぶどう栽培に最適な気候。特にぶどう品種・カリニャンと土壌の相性が最高とされ、数多く栽培されている。
カリニャンのほかにもグルナッシュシラー、ムルヴェードル、クレレットなど9種類と多彩なぶどう品種が栽培されている珍しいエリアだ。

コスティエール・ド・ニームのワインの特徴

コスティエール・ド・ニームでは赤・白・ロゼのワインが造られている。先述したとおり9種のぶどうが栽培されており、赤は2つ以上の品種を混醸して造るのが特徴。全体的に赤ワインの比率が高い。
気になる味についてお話していこう。赤はスパイスを想像させる香味が強い傾向があり、ナッツのような香ばしさもある奥深いテイスト。ただし、最近ではシラー種をメインに使用したバニラのような甘いアロマも登場。女性を中心に高い評価を得ている。

Vignes Toqu?es

白はドライフルーツのようなテイストが広がり、時間の経過とともに燻製や天草のようなアロマへと変わっていく。赤同様にこちらも飲みやすく、幅広い料理に合う。
また、コスティエール・ド・ニームのワインは生産量が多いため、比較的手ごろな価格設定となっている。気楽に食卓に出せるデイリーワインとして、世界中に愛好者が多い。

エピソード

コスティエール・ド・ニームは先述したとおり、ぶどうの生産量の多さから安価なデイリーワインを中心に発展したエリア。そのため、AOCより格下のVDQSワイン(ぶどうの収穫量、ワインのアルコール度数などの規制が少し緩め)としか認められなかった背景がある。紀元前からワイン造りをしてきたとされる地域ながらも、AOCを獲得したのは1986年とほかと比べて遅い。
これまでの歴史からお手頃価格の安ワインといった印象が強いながらも、近年はそれを払拭するような高級志向の一品も登場している。
また、周辺エリアのラングドックワインにカテゴライズされることも。2005年以降はローヌワインに分類されているが、今なおラングドックワインに分類している本なども多い。

コスティエール・ド・ニームの代表的なワイン

・ミシェル・ガジエ・ノストル・ペ・コスティエール・ド・ニーム
・シャトー・ムルグ・デュ・グレ・フルール・D・エグランティーヌ
・シャトー・ヴシエール・コスティエール・ド・ニーム
・シャトー・ムルグ・デュ・グレ・レ・ガレ
・ドメーヌ・ド・プルヴァルレル・コスティエール・ド・ニーム・レ・プロット

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