イルレギー

イルレギーワインの特徴とは

   

イルレギーの気候・風土

イルレギー(Irouleguy)はフランスの最南西端に位置し、スペインの国境近くにぶどう畑が広がっている。いわゆるバスク地方に含まれる地域だ。
ロンスヴォー峠の麓にあるこの地域は、中央をニーブ川が流れ、耕作面積は240ha。12の村からなる小規模なワイン産地である。

The vines of Irouleguy

気候は海洋性気候の影響を受けて温暖。夏にはスペインから熱い風が吹き、秋にも気温が大幅に下がらないため、ブドウ栽培には申し分ない気候だ。年間を通じて雨量も安定している。

土壌は一般的に赤色砂岩で、化鉄を多く含んだ土質。岩が多くぶどう栽培には適した土壌だ。フランスで最も山間部にある畑といわれており、危険なほどの急斜面で栽培を行っている。

イルレギーのワインの特徴

イルレギでは赤ワイン白ワイン・ロゼを生産している。

ワイン生産に使用するぶどう品種は、赤・ロゼがタナカベルネ・ソーヴィニヨンカベルネ・フラン。白はグロ・マンサン、プティ・マンサン、グールビュとなる。

Vin rouge (irouleguy)

赤は濃いガーネットのような色合いでベリー系の芳香を持ち、熟したフルーツのようになめらか。独特の上質なタンニンを感じられ、ボルドーワインの味わいに近い。熟成にも耐えうる味わいを持つ。

ロゼは甘酸っぱい赤い果実、ザクロ、イチジク、アセロラなどの味と花の香りが広がる。白はフルーティで爽やかな味わいの早飲みタイプだ。

年間の生産量は65万本で、赤ワインが全体の3分の2を占めている。近年、バスク地方は美食とワインの土地として注目が集まっており、日本でも漫画に取り上げられるなどして人気の高まりをみせる。

エピソード

イルレギは古くからカトリック信者の巡礼地として有名。18世紀にロンスヴォー大修道院の修道僧たちがぶどうの樹を植えたのがワインづくりの始まりと言われている。その子孫たちがワインづくりの文化を継承し、現在に至るという。

Domaine Etxegaraya

バスク地方はぶどう栽培に適した気候のため、かつてはぶどう栽培が栄えた。しかし、ぶどうの害虫、フィロキセラがバスク地方を襲って以降、ぶどう栽培を再開できた土地は、このイルレギなど、ごく一部となっている。

イルレギーの代表的なワイン

ブラン・エゴクスリ/アレチェア
ルージュ・トラディション/アレチェア
キュベ・アイザ/アレチェア
イルレギー・ルージュ/エリ・ミナ
イルレギー・ブラン/エリ・ミナ
イルレギー・ルージュ・ゴリ・ダンサ/ラ・カーヴ・イルレギー
イルレギー・ブラン・シュリ/ラ・カーヴ・イルレギー
イルレギー・ロゼ/エチェガラヤ
イルレギー・ロゼ/イラリア
カーヴ・ド・イルレギー/ミナベリー
イルレギー・キュヴェ・ビシンショ/イラリア

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