マンドゥーリア

プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリアワインの特徴とは

   

気候・風土

プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリア(Primitivo di Manduria)は、イタリア・プーリア州ターラント県のワイン生産地だ。生産地の名前にもあるプリミティーヴォとはぶどうの品種のことで、1974年にD.O.Cに指定されている。また、甘口赤ワインのドルチェ・ナトゥラーレについては特に品質を認められ、2011年にD.O.C.Gへと昇格した。

ターラント県マンドゥーリア(Manduria)の土壌は石灰岩の多い赤土となっている。赤土は化した鉄分などのミネラルを豊富に含んでおり、ぶどうに芳醇な味わいを与える。

栽培されるぶどうはプリミティーヴォ種がほとんどだ。酸味の強いイタリアンワインのなかでも、プリミティーヴォ種は特に酸味の強いワインがつくられることで知られる。

ワインの特徴

プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリアでつくられるワインは赤ワインがメインとなっている。またD.O.C.Gを名乗るものについてはプリミティーヴォ100%、アルコール度数についても15%以上と定められている。

アロマはチェリーやベリーなどに加え、ココアやタバコ、スパイスなども感じられる濃厚なもの。強く主張する果実味が特徴で、酸とミネラル、そして長い余韻を持った、力強いワインだ。

また、アルコール度数が17.5%~18%の強化ワイン「リクオローゾ」もある。こちらは5年近い熟成期間を要するもので、その長い熟成期間に比例し複雑な味わいを持つワインとなる。

一押しのワイナリー/当たり年

マンドゥーリア(Manduria)の生産者のうち、各方面にて高い評価を得ている作り手として、ジャン・フランコ・フィノ(Gianfranco Fino)、セッサンタアンニ(Sessantanni)、サン・マルツァーノ(San Marzano)、ポッジョ・レ・ヴォルピ(Poggio Le Volpi)、ヴィニエティ・デル・サレント(Vigneti del Salento)、ジャンフランコ・フィノ(Gianfranco Fino)、サングレゴリオ(San Gregorio)、ファロ(Falo)などが挙げられる。

南イタリアのワインは2011年、2009年、2007年、2006年、2005年、2004年、2003年、2000年、1999年、1998年の出来が良いと評価されている。マンドゥーリアワインは著名な作り手のものは値段が高騰しているが、大抵は1000円台から3000円台と比較的リーズナブルな価格帯で流通している。

エピソード

プリミティーヴォの名前の由来は、発芽から開花・成熟といったプロセスが他のぶどうに比べ早熟なことからきている(イタリア語でprimitivoは「最初の」「一番目の」の意)。

収穫時期は9月上旬~下旬とかなり早い。由来はクロアチア原産のダルマチア種だという説がある。

また、19世紀にアメリカ大陸・カリフォルニアへと持ち込まれた同種は、ジンファンデル種と呼ばれている。

代表的なワイン

プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリア ドルチェ・ナトゥラーレ / ヴィーニェ・エ・ヴィーニ
プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリア セ / ジャンフランコ・フィノ
プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリア・ドルチェ・ナトゥラーレ エス・ピュ・ソレ / ジャンフランコ・フィノ
ファロ プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリア / カンティーネ・サン・マルツァーノ
プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリア / ポッジョ・レ・ヴォルピ

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