リベラ・デル・グアディアーナ

リベラ・デル・グアディアーナワインの特徴とは

   

リベラ・デル・グアディアーナの気候・風土

リベラ・デル・グアディアーナは、スペイン・エストレマドゥーラ州にあるワイン生産地だ。スペイン南西の内陸部に位置する。DOに認定されたのは1999年と、比較的新しい。

生産地域は広域に及ぶため6つのサブゾーンで分類される。それぞれのサブゾーンの気候や土壌の性質は以下のとおり。

1.ティエラ・デ・バロス ワインの質・量ともに、この産地で最も重要なサブゾーン。面積はDO全体の80%を占める。肥沃な土壌を持ち、年中通して温暖。ぶどう畑の標高は500m程度。黒ぶどうテンプラニーリョの栽培量が多い。

2.リベラ・バハ ポルトガルとの国境に面する。バハはスペイン語で「低い」を意味し、6つのサブゾーンで最も低地にあることからこの名が付けられた。ぶどう畑の標高は300m前後。気候は大陸性気候だが、近隣にある大西洋の影響を受け雨量が豊富。白ぶどうカイエタナの栽培が盛ん。

3.リベラ・アルタ DOの中央、グアディアーナ川の沿岸に展開する。土壌は砂質。様々な種類のぶどうが栽培されるが、なかでもテンプラニーリョの栽培量が多い。

4.マタネグラ ティエラ・エ・バロスの南に位置する。気候は穏やかで、赤・白両方のワインが生産される。

5.カニャメロ ぶどう畑の標高が高い(850m)のが特徴。土壌はスレート岩盤。固有品種アラリヘンによる白ワインがメイン。

6.モンタンチェス DOの北半分を覆う。丘陵地帯が多く、ぶどう畑の標高も高い(650m前後)。大陸性気候に属する。ヴェルシュリースリングによる白ワインの生産が盛ん。

総じて、北部の内陸部では大陸性気候、地中海・ポルトガルとの国境に近い南部では地中海性気候となる。大陸性気候では夏季と冬季の気温差が厳しい反面、地中海性気候では温暖な冬となるのが特徴。

リベラ・デル・グアディアーナのワインの特徴

ティエラ・デ・バロスでつくられる、テンプラニーリョをベースとした赤ワインがメイン。生産量はDO全体の6割近くを占める。サブゾーンによってはカイエタナや、固有品種アラリヘン、ドイツ品種ヴェルシュリースリングによる白もつくられる。

テンプラニーリョによるワインは、総じて濃い色合いと重厚な味わいを持つ。2年熟成のクリアンサも人気がある。

ティエラ・デ・バロスやマタネグラなど、限られた地域のみ、カヴァ(発泡ワイン)もつくることが許されている。

エピソード

エストレマドゥーラ州の州都はメリダ。水道橋や闘技場、トラヤヌス凱旋門など、ローマ帝国時代の遺跡が数多く存在し、観光地としても大変人気がある。これらの遺跡群は1993年、ユネスコ世界遺産として登録された。

リベラ・デル・グアディアーナの代表的なワイン

・ビーノ・マカレノ・ビノ・マカレノ
・テンプラニーリョ / パラシオ・ケマド
・プリミシア / パラシオ・ケマド
・ラ・サルシータ / パラシオ・ケマド
・トレマイヨール・テンプラニーリョ・クリアンサ / ヴィーニャ・サンタ・マリーナ

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