ブリオラート

プリオラートワインの特徴とは

   

プリオラートの気候・風土

プリオラートは、スペイン北東部・カタルーニャ地方のワイン生産地だ。地中海沿岸の町タラゴナの西、モンサン山脈の南に位置する。

ぶどう畑は山岳地帯の急斜面に展開しており、日較差が大きい。夏は40度を越える日もあれば、冬は氷点下に達することもある。年間降雨量は450~600mm程度。年の平均日照時間は2700時間と多い。

土壌は「リコレリャ」と呼ばれる褐色のスレート岩によるもの。乾燥しており、手で砕けるほどもろい岩が積み重なっている。

栽培されるぶどうは、黒ぶどうではガルナッチャ、カリニェーナといった品種に加え、カベルネ・ソーヴィニョンやメルローなどフランス品種もある。白ぶどうではガルナッチャ・ブランカ、マカベオ、ペドロ・ヒメネスなど。

プリオラートのワインの特徴

赤ワインの産地として有名。2001年、スペインでは数少ないDOCa(特選原産地呼称)を受けた。スペイン国内としてはリオハに次ぐ2番目となる。

降雨量が少なく地中深くに水が溜まるため、ぶどうの木は地中深くに根を張り、地中のミネラルと水分を吸い上げる。そのため、凝縮した旨みをもったワインとなるのが特徴だ。

赤ワインはガルナッチャ種やカリニェナ種に、フランス品種をブレンドした製法によるものが多い。スペインではテンプラリーニョ種を主原料とする産地が多い中で、ガルナッチャ種をベースにした産地は珍しいといえる。

エピソード

この地域のワインづくりの歴史は古く、12世紀にカルトゥジオ修道院の修道士によって始められたとされる。その後、内戦後の混乱や、農業以外の仕事を求める人材の流出もあり、この地のワイン生産は衰退の途にあった。

状況が変わったのは1980年初頭のこと。ルネ・バルビエを始めとする「4人組」と呼ばれる生産者が改革を行った。

彼らは世界的なトレンドに合わせるため、ガルナッチャなどのぶどうにフランス品種をブレンドし、重厚でアルコール度数の高いワインを生産した。こうした尽力もあり、プリオラートはワイン生産地として注目されるに至った。

プリオラートの代表的なワイン

カミンス・デル・プリオラート / アルバロ・パラシオス
ラ・クリュ・アルタ 2007 / ボデガス・マス・アルタ

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