コラム

日本ワインの“今”を実感! 56のワイナリーが集まった「日本ワインMATSURI祭2018」【参加レポ】

「日本ワインMATSURI祭2018」が2018年4月、東京・日比谷公園で開催された。同イベントには、北は北海道から南は大分県まで、18都道府県から過去最多となる56のワイナリーが参加した。

最終日の15日(日)は残念ながら悪天候のために中止となってしまったが、晴天に恵まれた初日の13日(金)には約3200人、2日目の14日(土)には約6000人が来場し、次々とワインが売り切れ状態になっていた。

出展ワイナリーは過去最多

今回で4回目を迎えた日本ワインMATSURI祭。2018年の日本ワインMATSURI祭は、日本ワインの“今”が感じられるイベントだった。

参加したワイナリーは過去最多。地理的な多様性だけではなく、甲州やマスカット・ベリーAなどの日系品種やメルローやシャルドネなどのヨーロッパ系品種、アメリカ生まれのスチューベンなど、日本で栽培された多様なぶどう品種が集まり、多様な顔を持つ日本ワインを肩ひじ張らずに楽しめた。

グラスとセットになったチケットを購入して入場


会場に並ぶキッチンカー。ワインとのマリアージュを、日比谷公園の自然の中で楽しめた

会場は日比谷公園の噴水広場。心字池も目と鼻の先にあり、ワインとおいしい食事を手に、のんびりとした時間を過ごすのにも最適だった。

15時のイベントスタートから当日券を求める人の列が長くのび、その列は時間とともに長くなっていった。行列の長さからも、日本ワインに対する注目度の高さを実感できた。


会場内にはテーブルも。天候に恵まれた初日の夕方は賑わいを見せた

オープニングセレモニーで感じられた日本ワインの“今”

オープニングセレモニーでは、参加ワイナリーの代表者が自慢の1本を手に整列。

その上で、日本ワイナリー協会の代野照幸理事長から、過去10年間で約1.5倍に発展した日本のワイン市場について語られた。

ワイン市場の成長要因について、「コストパフォーマンスに優れたチリワイン、コストパフォーマンスと品質に優れた海外の原料ワイン、輸入して独自に国内製造したワインががんばって日本のワイン市場を引っ張ってきた」と代野理事長は分析し、「ここで日本ワインを、ワイン市場を広めていく起爆剤にしていかないといけない。日本ワインはワイン市場の中ではまだ5%と小さいが、いわゆる和食との相性や、海外からのインバウンドの皆様が『日本のワインを飲んでみよう』ということも含めて、この何年間か非常に高い伸びを遂げることができている」と、日本ワインの“今”について語られた。

また、今秋公開が予定されている『ウスケボーイズ』のキャストや監督がオープニングセレモニーに登場。桔梗ヶ原メルローを生んだ日本ワイン界の巨匠・浅井宇介の思想を受け継いだ人々を描いた映画だ。原作は「ウスケボーイズ 日本ワインの革命児たち」(河合香織・著)。

左から柿崎ゆうじ監督、伊藤つかささん、出合正幸さん、竹島由夏さん

出演者とともにたくさんのワイナリーへ足を運び、ワインを買って飲み、理解してから撮影に挑んだというこの作品。女性の醸造家を演じた竹島さんは、この作品をきっかけにワインの魅力に気付いたという。「毎日のように日本ワインを飲んでいます」と、日本ワインファンになったことを明かしている。

柿崎監督は「ワイン好きの方だけではなく、今までワインを飲まなかった方たちが、この作品で飲んでみたいと思っていただければ」と語った。

深まるワイナリー同士の連携

参加ワイナリーの方々にイベントの感想を聞くと、「一般消費者の中で、日本ワインへの注目度が高まってきていることを実感した」という声も多く挙がっていた。

今回で4回目となったこともあり、「去年も来たよ!」とワイナリーの方に声をかける来場者も見掛けられた。日本ワインMATSURI祭が定着してきていると言えそうだ。

日本ワインの注目度が高まっていくのにつれて、各地で日本ワインのイベントが行われている。各イベントを通して、ワイナリー同士も関係を深めているようだ。運営の方から「ワイナリー間の関係はよくなっているのでは、と思っています」という声があった。

今回初参加だったOSA WINERYの長(おさ)ワイナリー長も「他のワイナリーの方がお客様をご紹介いただくこともあり、アットホームな雰囲気で楽しめました」とコメントしている。

“今”の日本ワインの活気や雰囲気を堪能できた日本ワインMATSURI祭。次の2019年は、どんな変化を感じさせてくれるのかが楽しみだ。

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