コラム

ソノマ・カウンティ、その多様性を楽しめるワイン6選――6つのAVAの特徴が分かるおすすめワイン

前回、2018年5月に開催された「ソノマ・イン・ザ・シティ 東京2018」内のセミナー「ソノマの多様性 〜テロワールとワイン〜」について、前半部分をお届けした。

セミナーの後半では、厳選された6つのワイナリーがつくるワインを試飲しながら、ソノマ・カウンティのそれぞれの産地の気候・特徴について、各つくり手が解説してくれた。地理的条件や土壌により、隣接する地域でも多様なワインがつくられていることを、はっきりと理解できる興味深い内容だった。

今回は、セミナー後半で取り上げられたバラエティ豊かな産地と、それぞれのワインの特徴をご紹介しよう。

チョーク・ヒルAVA

白い火山灰に覆われた土壌を持つことから、「チョーク・ヒルAVA」という名前が付けられた。日差しに恵まれ温暖なチョーク・ヒルAVAでは、ソーヴィニヨン・ブランをはじめ、シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨンなどが主に栽培されている。

チョーク・ヒル・エステート ソーヴィニヨン・ブラン

標高の高い場所で作られたぶどうを使用したワイン。日光の恵みを感じさせる華やかで魅惑的な香りと、口に含んだときのシャープな印象が対照的。酸がきれいでミネラル感たっぷりなワイン。

ソノマ・コーストAVA

ソノマ・コーストは1987年にAVA認定された。ソノマ・カウンティにあるAVAの中で最も広いエリアが含まれ、ぶどう栽培面積は2045haに及ぶ。
西側に太平洋があることから、風と霧の影響が強く、冷涼な気候。他地区と比べて、降雨量は2倍にもなる。ピノ・ノワールやシャルドネが主に栽培されている。

スリー・スティックス・ワイナリー デュレル・ヴィンヤード シャルドネ

冷涼な地域で育ったこのシャルドネを使ったワインは、果実味がありつつもピンと張りつめた緊張感がある。白桃のような優雅な香りにオーク樽のバニラ香が加わり、適度なボリューム感でバランスの良いワイン。

ロシアン・リバー・バレーAVA

アザラシをアメリカ大陸に獲りにきたロシア人が開拓したことから、その名前が付いたロシアン・リバー・バレーAVA。カリフォルニアの中で最初にぶどう栽培が始まった土地と言われている。

真ん中を流れるロシアン・リバーのほとりと丘陵地帯に畑が広がる。荒い土に粘土質土壌が加わり、気候は冷涼。シャルドネやピノ・ノワールの栽培に適している。

デュモル ピノ・ノワール

すべての作業を手で行う小さなワイナリーのピノ・ノワール。「何も足さない、何も加えない」をポリシーに、収穫したぶどうの魅力を最大限に引き出す。
シュッとしたスマートさがあり、非常にエレガント。アメリカワインらしさへの期待を良い意味で裏切るワイン。

ベネット・バレーAVA

1900年代初頭には2000エーカーもの広さのぶどう畑があった土地だが、禁酒法により打撃を受け、またフィロキセラによる壊滅的な被害も受けた。
近年になって復興し、2003年にAVA認定を受けた。火山性の土壌と冷涼な気候で育てられたメルローが、高評価を得ている。

マタンザス・クリーク メルロー

最高の気候に恵まれた2013年のソノマ産メルローは、グレート・ヴィンテージと評価されている。
赤果実やセージなどハーブの豊かな香り、なめらかな舌触りにフレッシュさのある果実味・酸味のバランスが素晴らしい。

ドライ・クリーク・バレーAVA

夜中から朝にかけて発生する霧、日中の日照、夕方に吹き込む冷風の影響により、実に多様性のあるテロワールが存在するAVAだ。凝縮感のあるジンファンデルとカベルネ・ソーヴィニヨンに対する評価が高い。

フライ・ブラザーズ ジンファンデル

日光を十二分に浴びたジンファンデル。完熟したフルーツを使ったジャムのような濃厚な味わいが実に見事。赤果実と黒果実が入り混じるセクシーな香り、凝縮したフレーバー、なめらかな舌触り、長い余韻が楽しめる。

アレキサンダー・バレーAVA

ソノマの中では最も北に位置し、比較的暖かい土地。カベルネ・ソーヴィニヨン産地として世界的にも評価が高い。カベルネ・ソーヴィニヨン以外にも、ボルドー品種やローヌ品種が多く栽培されている。

エコ・テッレーノ・カベルネ・ソーヴィニヨン

「自分のつくりたいワインをつくる」という確固たるポリシーを持った若きオーナー、マーク・リヨン氏が手掛けるワイン。樹齢45年以上の古樹を使用し、実にクラシックな魅力を楽しめるカベルネ・ソーヴィニヨンだ。

凝縮感のある果実味となめらかなタンニン、深く遠くに広がる余韻は、多くのワイン・ファンをうならせるに違いない。

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About the author /  Yayoi Ozawa
Yayoi Ozawa

フランス料理店経営ののち、ワインとグルメ、音楽を専門とするライターへ転身