コラム

ワインに合わせる豚バラ料理 ~ お手軽レシピを紹介

ワインが好き、日常の食事に合わせてワインを飲みたい、という人は近年とても増えている。ただ、普段は使い慣れている食材でも、ワインに合わせるとなると、どんな料理がよいか迷ってしまうもの。

このシリーズでは、スーパーなどで買えるなじみの食材をワインに“寄せる”ためのレシピをご紹介。今回は、うま味たっぷりの「豚バラ肉」をテーマに、白・ロゼ・赤ワインに寄り添うレシピをまとめてみた。

さっぱり白ワインに合わせるレシピ 〜ソーヴィニヨン・ブラン、シャブリなど

豚バラ肉とキャベツのスープパスタ

豚バラ肉とキャベツという黄金コンビを使ったパスタ。鶏ガラベースのスープパスタなので、豚バラのうま味が溶け出しておいしい! みりんやしょうゆといった和風の調味料でも、スープベースを動物性にすること(コンソメでもOK)、プラス仕上げの黒こしょうで、一気にワインに寄せられる。もし、エキストラバージン(EXV)オリーブオイルがあれば、最後にひと回しして。

ちなみに、角煮用の豚塊肉の場合は、1cm角に切ってゴロゴロさせてもOK。もちろんベーコンでも代用できる。

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しっかり白ワインに合わせるレシピ 〜カリフォルニアのシャルドネなど

チーズちくわの豚バラ巻き

果実味がしっかりしていて厚みのある白ワインには、クリームなど乳製品を使ったメニューがおすすめ。クリームシチューやカルボナーラはもちろんのこと、手軽につくれるおつまみではチーズを活用したい。濃厚な白ワインにはしばしば熟成に樽が使われるが、この樽熟成が、ワイン自体にバターのようなこっくりしたニュアンスをもたらす。

こちらのレシピは、ちくわを切り、チーズを挟んで肉を巻き、焼くだけというシンプル工程。ささっとつくれるおつまみとして、重宝しそうだ。

なお、レシピでは、しょうゆとみりんを使用しているが、肉巻きちくわを焼き、黒こしょうを振るだけでも立派な一品に。

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ロゼワインに合わせるレシピ 〜プロヴァンスのロゼなど

かっこめロマンの豚丼

実は、和洋中どのテイストにも合うロゼワイン。なんと守備範囲はタイ料理までと、実に万能なペアリングワインだ。

そんなロゼには、あえて和風の味わいを合わせてみよう。こちらの豚丼は、代々木上原の人気レストラン「sio」の鳥羽周作シェフが考案したもの。切って煮たら出来上がりというお手軽工程にもかかわらず、箸の止まらないおいしさだ。

豚小間肉ではなく、しゃぶしゃぶ用のバラ肉を使うことで、出来上がりが柔らかくふわふわに。甘じょっぱい和の味付けを、ロゼは驚くほどに引き立ててくれる。

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軽めの赤ワインに合わせるレシピ 〜ピノ・ノワール、サンジョヴェーゼなど

豚バラ肉のポルケッタ風

重くない赤ワインには、豚しゃぶから豚汁まで、どんな豚肉料理でも合わせやすい。今回は、おもてなしのメイン料理にも使える、「豚バラ肉のポルケッタ風」をご紹介する。

ポルケッタは、もともとは豚の丸焼きのことで、豚肉を塊のままローストし、切り分けてサーブする。このレシピでは豚バラ肉を重ねて並べ、チーズを入れて巻いた状態を塊肉に見立てているため、火を入れるのもつくるのも簡単だ。トマトソースとバルサミコ酢で軽やかに仕上げられ、見た目も豪華! 簡単おもてなし料理としておすすめだ。

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ミックスお好み焼

一品で野菜、魚介、肉、炭水化物の全てが取れるお好み焼。子どもから大人までみんな大好きな、おやつにもご飯にもなるお役立ちメニューだ。もちろん豚バラ肉を使ったいわゆる「ぶた天」でもOK。

ふわっと焼き上げたお好み焼にかけるソースの野菜のうま味と酸味に加え、かつお節や青のりのうま味を、赤ワインはうまく受け止めてくれる。手に入りやすいキャンティなどのサンジョヴェーゼのカジュアルワインが、気軽に試せるペアリングとしてぴったりだろう。

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重めの赤ワインに合わせるレシピ 〜シラー、メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨンなど

やわらか・こってり 豚の角煮

豚バラ肉を使ったレシピの王道、豚の角煮。ぜひ、しっかりとした味わいの赤ワインに合わせたいところだ。甘く煮込んだ肉のうま味と、赤ワインのタンニン(しぶ味)と合わさることで、よりおいしさを引き出してくれる。

角煮というと面倒な印象があるが、実は時間はかかるものの、手間はあまりかからない。圧力鍋があれば、よりお手軽に、柔らかくつくることができる。

もし本場の味わいを再現したい場合には、煮込む際に八角(スターアニス)やクローブ、粒の黒こしょうを加えることをおすすめする。味わいにぐっと複雑さが増し、食べ応えもアップ。スパイスを効かせたい場合には、シラーをはじめとするローヌ系品種のワインと合わせるのがポイントだ。

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About the author /  Yayoi Ozawa
Yayoi Ozawa

フランス料理店経営ののち、ワインとグルメ、音楽を専門とするライターへ転身