コラム

【甘味、酸味、渋味、ボディ】ワインが持つ4つの味わいを知ろう!

ぶどう品種や産地によって大きく表情を変えるワイン。けれど、基本の味は甘味、酸味、渋味、ボディといった要素で決まってくる。

今回はワインの持つ4つの味わいの要素について、解説していきたい。

甘味

甘味を感じるのは舌先。従ってワインの第一印象として、甘みを感じることが多い。

白ワインの方が甘味を感じるものが多いが、カベルネ・ソーヴィニヨンのような辛口の赤ワインでも、甘さを持ち合わせてボディをより強く感じられるものがある。

極甘口のワインは粘度が高いため、アルコール度数が高いワインと同様に、滴がグラス内壁をゆっくりと滑り落ちる。

甘味は温度が高くなると強く感じるようになるので、甘口のワインは冷やした方が引き締まった味わいになる。

酸味

アルコール度数の高さと間違われることの多いワインの酸味。ワインのうまみを構成する大切な要素なので、酸味に敏感な舌の側面で、しっかりと味わいたいものだ。

酸味は高い温度では甘味と混ざってしまい、感じにくいだけではなく不快に感じてしまう。酸味の高いワインは冷やした方がおいしく感じられる。

参考記事:ワインを一番おいしく飲める温度は何℃? 赤 or 白、辛口 or 甘口で最大10℃前後の違いが!

酸味のあるワインは爽快感や軽さを感じられる。芳醇な味わいや円熟さを味わいたいなら、酸味の少ないワインを選ぶといいだろう。

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渋味

赤ワインに多く含まれるタンニンは口の中を乾燥させるため、辛口と間違われることが多い。しかし実際のところタンニンは、渋味を感じる成分だ。口の中が収縮する感覚があるので「収れん性」とも表現される。後味に苦味やドライさを残すのが特徴だ。

もともとタンニンは、ぶどうの皮や種に多く含まれる成分。味に深みを与えるため次項の「ボディ」にも影響する。

タンニンは熟成するほどマイルドになるため、渋味を強く感じてしまうワインは、飲みごろに達していないのかもしれない。熟成させたり、デキャンタージュしたりしながら楽しむといいだろう。

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ボディ

“ライト”、“ミディアム”、“フル”で表現されるボディ。口の中で感じる軽さやコク、味の豊かさを示す要素だ。

ヴィンテージやアルコール度数、製法、品種、タンニンや糖分といった成分などによって、ボディは決まってくる。ライトボディのワインよりもフルボディのワインの方がアルコール度数は高めだ。

ライトボディ

渋みやコクが控えめで、色味も味わいもライトでフレッシュな印象

ミディアムボディ

渋みやコク、色の濃さも中程度

フルボディ

渋みやコク、アルコール度数や甘みをしっかり感じられる味わい

フルボディのワインは濃縮されたぶどうを厳選して使用していたり、樽で熟成されていたりと手が掛かっているため、高級ワインに多い。だからといって、高級なワインが必ずしもフルボディとは限らない。

Wine

こうしたワインの味を決める基本要素を意識して、自分が甘味の強いワインが好きか、酸味の強いワインが好きか、ワイン選びの参考にしてみてはいかがだろうか。

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About the author /  鵜沢 シズカ
鵜沢 シズカ

J.S.A.ワインエキスパート。米フロリダ州で日本酒の販売に携わっている間に、浮気心で手を出したワインに魅了される。英語や販売・営業経験を活かしながら、ワインの魅力を伝えられたら幸せ