コラム

データで見るブルゴーニュワイン最新事情――2016年1~9月、日本向け輸出は数量で4.8%減も金額では8.8%増

フランス・ブルゴーニュ地方のぶどう栽培醸造家(ドメーヌ)や、畑を持たずに農家からぶどうやワインを買ってブレンド/熟成する醸造家(ネゴシアン)、協同組合のメンバーからなるブルゴーニュワイン委員会(BIVB)は2016年12月12日、2015~16年度(2015年8月1日~2016年7月31日)のブルゴーニュワインの市場状況を公表した。

ボルドーと並びフランスの2大ワイン産地であるブルゴーニュにとって、2015~16年度はどんな年だったのだろうか。

Beaune, Bourgogne

2016年の収穫量は過去10年で過去最低に

2015年の収穫量は、過去5年間の平均と比べて7%増となり、2014年に続いて過去5年平均程度の在庫量を確保した。しかし、過去10年の平均収穫量を下回る結果となった。

そして2016年は極端な天候に見舞われ、収穫量は125万hlと予想されている。これは潜在的な過去5年平均収穫量(156万hl)よりも20%ほど少なく、過去10年で最低になる見込みだ。

出荷が好調だったアペラシオンは?

2016年は芳しくない収穫量となる見込みだが、2014年と2015年の収穫によって十分な量のワインを取引できたアペラシオンもある。

そうした一部のアペラシオンでは、地元での取引が活発になったという。ただし、2015~16年度の出荷をワイン種類別に前年と比べてみると、安定しているのは+1%となった白ワインのみで、赤・ロゼは-7%だった。スパークリングタイプのクレマン・ド・ブルゴーニュは-9%という結果だった。

▼出荷量が好調だったアペラシオン
AOCブルゴーニュ:+5.2%
AOCマコン:+3.5%
AOCシャブリ:+5.2%
AOCプティ・シャブリ:+5.2%

chablis grapes

海外への輸出金額は増加

フランスワインの輸出量は、2014年と比べて2015年に減少した。しかし、ブルゴーニュ地方などの寒冷気候のワインの輸出量は安定しているという。

2015~16年度は需要が増えたこともあり、輸出金額は増加。2016年4~6月期には、+ 6.4%の5億8500万ユーロとなった。

▼ワイン種類別の構成比
白ワイン:53%
赤ワイン:43%
クレマン・ド・ブルゴーニュ:4%

主な輸出先は、北米とイギリス、スイス、香港だ。イギリスとスイスでは過去2年にわたって減少傾向にあったが、2016年1~9月で数量・金額共に増加した。

日本向けの数量は減少

日本向けの輸出数量は4.8%減少したものの、金額で見ると2.3%増加となった。

過去3年間安定していた赤ワインの数量が12.6%減少、金額も3%減となった。その一方で、白ワインの数量は0.1 %減、金額は8.8 %増加となった。

ブルゴーニュワイン委員会は日本向けの輸出が数量の面で減少したことについて、次のような要因があると分析している。

・ブルゴーニュ側の供給量不足
・他国のワインが自由貿易協定による関税優遇などを受けていること
・輸出に不利な為替レート
・日本の輸入ワイン全体の減少

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About the author /  鵜沢 シズカ
鵜沢 シズカ

J.S.A.ワインエキスパート。米フロリダ州で日本酒の販売に携わっている間に、浮気心で手を出したワインに魅了される。英語や販売・営業経験を活かしながら、ワインの魅力を伝えられたら幸せ