2021年04月

「ドイツのワイン文化」が無形文化財に登録、文化的資産としてワインを保護

Wines of Germany 日本オフィスは2021年3月30日、「ドイツのワイン文化」が無形文化財に登録されたと発表した。ドイツワインアカデミー(DWA)が提出した申請書に基づき、無形文化財への登録が実現した。

ドイツは、世界的なワイン産地の1つとして知られる。ヨーロッパの主要なワイン生産国であるイタリアやフランスと比較すると、ワインの生産量こそ少ないものの、最高峰の白ワインを生み出している。ワイン全体の生産量の半分以上を白ワインが占めており、ブレンドせずに単一品種でつくられていることが多い。特にドイツは、リースリングの名産地として有名で、白ワインにはリースリングが用いられることが多い。

そのドイツにおけるワイン文化が、ドイツ国内における無形文化財に登録された。ドイツワインアカデミーでは、文化的資産としてワインを保護するため、2019年10月にラインラント=プファルツ州の科学・継続教育・文化省の世界遺産担当事務局に申請書を提出していた。

その申請書に基づき、2021年3月19日の文化大臣会議にて、ユネスコドイツ委員会の専門委員の推薦により、「ドイツのワイン文化」が無形文化財として国内登録されることとなった。専門委員会によれば、ドイツのワイン文化は社会に根付いており、社会的側面や言語、技能、文化的な背景に加え、行事、習慣などが含まれていることも推薦の理由だという。

登録を受け、ドイツワインアカデミーのモニカ・ロイレ代表は「無形文化財の国内登録が実現したことで、ワインを文化的景観とともに文化財として保護する活動がさらに社会で認識され、それ相応の評価を得ていくだろう」とコメントしている。

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「ドイツのワイン文化」が無形文化財に登録

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About the author /  NAGATA

カルチャー、音楽などを中心に執筆するフリーライター。大学院に在学し、インターネット文化を研究する傍ら、執筆に取り組んでいる。山梨県に在住している際に日本ワインの魅力にとりつかれる。