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カベルネ・ソーヴィニヨンが赤ワインの力強さを代表するぶどう品種だとしたら、メルローは赤ワインの滑らかさを代表するぶどう品種だろう。
メルローはフランス国内で最多の生産量を誇り、世界でもカベルネ・ソーヴィニヨンに次ぐ2位。スムーズでエレガントな味わいを特徴として、香りはしばしば黒果実やチョコレートなどに例えられる。優しさを携えた味わいは、甘辛な味付けの煮物などにもよく合い、和の食卓でも重宝するワインを生み出してくれる。
そんなメルローを栽培する世界各地の産地の中から、3地区をピックアップ。おすすめのワインをセレクトしてみた。
カリフォルニアの名手が手掛ける透明感と奥行きあるメルロー
ヴィントナーズ・リザーブ・メルロー ケンダル・ジャクソン
産地:アメリカ/カリフォルニア
特徴:カリフォルニア屈指の名手がつくるエレガントなメルロー。冷涼な気候のコースタル・ヴィンヤードで栽培されるメルローは、透明感と奥行きのある味わい。優しいタンニンが寄り添う。
ボリューム感もあるので、しっかりした味の料理にも合わせられる。
合わせたい料理:ハンバーグ、シチューなどの煮込み料理
参考価格:3500円(税抜)
超高級ワイン・ペトリュスと張り合える「プピーユ」のセカンドワイン
シャトー・プピーユ
産地:フランス/ボルドー
特徴:サンテミリオン近くのコート・ド・カスティヨンから彗星のごとく現れた醸造家、フィリップ・カリーユの手掛けるコスパに優れたメルロー100%ワイン。
メルローという品種の長所をとことん引き出し、シャトー・ペトリュスと張り合い話題となったワイン「プピーユ」のセカンドワイン。濃く、深みのある味わいで滑らかな舌触りだ。
合わせたい料理:焼肉、チキン南蛮、ハンバーグ
参考価格:2550円(税込)
心優しい”青おに”をイメージ。気持ちに寄り添う柔らかなメルロー
高畠 ローグル・ブルー 青おに
産地:日本/山形県
特徴:東北を代表するワイナリーであり、日本における有機農法の先駆者でもある高畠ワイナリー。より質の高いワイン醸造を目指す「マジェスティック・プロジェクト」としてつくられた特別な1本がこちらのワインだ。
全体の8割がメルロー。日本ワインらしい気持ちに寄り添う柔らかな味わい。名作「泣いた赤おに」に出てくる心優しい青おにをイメージしたネーミングとのことだ。
合わせたい料理:すき焼き、ビーフシチュー
参考価格:3241円(税抜)
他にも、おいしいメルローの産地はオーストラリアや南米、日本の長野県などにも数多くある。いずれもタンニンが優しく、しなやかなワインが多いことから、メルローはワイン初心者にもおすすめのぶどう品種だ。
ぜひ、好みの一本を見つけてほしい。