ワインと相性の良い料理と言えば、フレンチやイタリアンを思い浮かべる人が多いだろう。最近では、和食とワインのマリアージュについての考察を見掛けることも増えているように感じるが、ワインと中華料理の相性はどうなのだろうか。
中華料理を楽しむときには、ビールや紹興酒といったお酒が出てくるイメージが強い。けれど、浅草にある創業60年の中華料理店「中華みづの家」では、「ワインに合う新しい中華料理のメニュー」を提案しているという。
濃い味・強い香りの中華料理には赤ワイン
中華みづの家が公開したプレスリリースによると、深みとタンニンを感じる赤ワインには、味と香りの強い中華料理がおすすめだ。
具体的な組み合わせとしては、スパイシーな麻婆豆腐には軽い口当たりのチリの赤ワインが相性抜群。ピリリと香辛料の利いた腸詰めもチリ産の赤ワインと相性が良い。ただ、味付けの濃い腸詰めには重めの赤ワインの方が合うそうだ。
他の料理と比べて、中華料理は油をよく使うことで知られている。大皿に盛った鶏肉とカシューナッツ炒めなどが代表的だが、そういった炒め物にはチリかイタリア産の軽めの赤ワインをチョイスしよう。流しこむように飲むと、最後までおいしく食べられるという。
香りもワインとマッチするかの判断基準に
時には、「この中華料理はワインと合うのだろうか……」と迷ってしまうこともあるだろう。そんなときは、料理だけではなく、使用している調味料や食材の香りから判断するのもいいと言う。
例えば、花椒、パクチー、にんにく、黒酢の香りは赤ワインとマッチする。意外なところでは、パクチーや黒酢を利かせた担担麺は、強い味わいでスパイシーな香りが漂い、赤ワインと見事にマッチするのだとか。
中華の定番・餃子には何ワイン?
さて、中華料理の定番と言えば、餃子は外せないところだ。餃子におすすめなのは、赤と白のどちらだろうか。
中華みづの家は、何もつけずにそのまま食べるのであれば、よく冷やしたフランス産の辛口白ワインが合うとおすすめしている。
一方、赤ワインと合わせるときには、タレを工夫してみるのがいいそうだ。「みづの家」では赤ワインに合う餃子の食べ方として、3種類の自家製のタレを提供している。
1つ目は四川山椒を使用した「山椒オイル」で、痺れる辛さが特徴だ。2つ目は「バルサミコポン酢」。バルサミコ酢は赤ワインとの相性がよく、そこにポン酢を足したものだ。いろいろなものが一瞬にして赤ワインに合うようになってしまう魔法のソースだと言う。最後の「パクチーペースト」は、イタリア料理にあるバジルを使ったジェノバソースのパクチー版。そう考えると赤ワインと餃子の確かな橋渡し役になってくれそうだ。
中華みづの家から提案された中華料理とワインの組み合わせはいかがだったろうか。これを機会に1度、ビールや紹興酒だけでなく、中華料理にもワインを合わせてみてもらえたら幸いだ。
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