コラム

高コスパなワイン11選――金賞ワインにも手が届く! 専門家にも認められたオトクな逸品たち

同じ値段で買うなら、おいしいワインの方が良いに決まっている。それもできれば誰かのお墨付きがある、とびきりコスパのいいもの!――というのはすべてのワイン好きの切実な願いだろう。

「コンクールで金賞を受賞した」「国際線のファーストクラスに採用された」「贈り物にふさわしい」そんなハイ・クオリティのワインでも、手の届く値段のものはたくさんある。

今日はそんな中から、泡、白、ロゼ、赤それぞれ数本ずつをご紹介しよう。

泡編

Strawberry and sparkling wine

パニエ ブリュット・セレクション

つくり手:シャンパーニュ・パニエ
産地:フランス・シャンパーニュ
受賞歴:
・インターナショナルワイン&スピリッツ・コンペティション2014銀賞
・デキャンター・ワールド・ワイン・アワード2014銀賞 
参考価格:4,980円

世界のレストランやホテルでハウス・シャンパーニュとして採用され、数多くのセレブリティたちの舌を満足させているプレミアムなシャンパーニュ。
大手のメゾンがプロモーションにお金をつぎ込むのを尻目に、徹底した設備投資を行った結果、パニエは非常にコストパフォーマンスの良い高品質なワインとして評価されることとなった。

ムッサ・カヴァ・ブリュット

つくり手:ヴァルフォルモッサ
産地:スペイン・カタルーニャ
受賞歴:
・サクラアワード2015 ダブルゴールド
・ジャパンインターナショナルワインチャレンジ2007 銅賞
・ブリュッセル国際コンクール2011 金賞
参考価格:1,100円

ヴァルフォルモッサは1865年創業。「常に良いワインを作る」「ワインに自分たちの情熱を表現する」というモットーを持つ老舗だ。この辛口のカヴァは瓶内二次発酵方式で丁寧に作られ、瓶内熟成に18ヶ月かけている。清楚な花の香りや果実香に加え、心地よいトースト香もあり、味わいはフレッシュかつボリューム感を備える。泡立ちは細やかで、飲み飽きしない上質なワイン。肉に合わせるなら、よりコクのあるロゼもおすすめ。

バルディビエソ エクストラ・ブリュット

つくり手:ビーニャ・バルディビエソ
産地:チリ
受賞歴:
・チャイナ ワイン&スピリッツ・アワード2013 金賞
・カタドール2012 銀賞
・ワインズ・オブ・チリ アワード2011 スパークリング部門最優秀賞トロフィー
・レ・シタデル・デュ・ヴァン2007 金賞
・「神の雫』 巻末コラム コストパフォーマンス度 10/10点
・「ワイン王国」ベストバイワイン 星4.5
参考価格:1,110円

チリで高品質なワインを多く醸造するビーニャ・バルディビエソは、「チリで瓶内二次発酵のスパークリングを作らせたら右に出るものはいない」と言われるほど高い評価を受けている。そのため、同社のスパークリング・ワインのチリ国内シェアは65%と驚異的な高さだ。青リンゴやライムのような爽やかなアロマ、キメの細かい泡、フレッシュな酸味のバランスが素晴らしい。何も言わずに出されたらシャンパーニュと間違えそうなほどエレガントな味わいなのに、とことんリーズナブルな1本。

白ワイン編

White wine on corks

セクロ・ゴデーリョ・ドーニャ・ブランカ

つくり手:ビノス・デ・アルガンサ 
産地:スペイン・ビエルゾ
参考価格:1,166円

「神の雫」で主人公が絶賛したワインとして、一躍有名になったスペインの白。有機栽培された土着品種のゴデーリョをメインに使用し、豊かなボディとエレガントな酸を携える。樹齢60年以上の古樹のぶどうのみ使用、さらにオーク樽での熟成によりもたらされた複雑味が奥行きを与える。ワイン通にも愛される本格的な味わいに対し、驚愕の値段。赤の「セクロ・メンシア・ロブレ」も絶品だ。

エスクード・ロホ・シャルドネ

つくり手:バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド・マイポ・チリ
産地:チリ
受賞歴:サクラアワード2014 銀賞
参考価格:1,900円

ボルドーの最高の技術を有するロスチャイルド家がチリに作ったワイナリー、「バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド・マイポ・チリ」。そのフラッグシップとなるワインが、エスクード・ロホだ。チリの中でも最もシャルドネに適すると言われるカサブランカ・ヴァレーにて、ボルドーの最高技術を惜しみなく注ぎ込んで作られたこのワインは、可能な限りの工程を手作業で行い、丁寧に醸造。チリ・シャルドネの魅力をふんだんに引き出した、爽やかな香りと濃厚で上品な味わいを持つ。

シャブリ・セリエ・ド・ラ・サブリエール[2016]年・ルイ・ジャド

つくり手:ルイ・ジャド
産地:フランス・ブルゴーニュ
受賞歴:NIKKEIプラス1 何でもランキング(2013年11月9日版)白ワイン部門1位
参考価格:2,680円

ブルゴーニュの名門、ルイ・ジャド社の作るお値打ちシャブリ。もとよりニーズの高かったワインだが、「神の雫」に登場してからさらに人気が沸騰。グレープフルーツや白い花の香り、ふわりと広がる果実味、さらにそれらを引き締める酸、キリッとしたミネラル感は、皆が想像する「絶品のシャブリ」そのもの。魚介と合わせて楽しみたい。

ロゼワイン編

Rosé wine

ロジャーグラート カヴァ ロゼ

つくり手:ロジャーグラート
産地:スペイン・ペネデス
受賞歴:
・サクラアワード2018 銀賞
・ベルリンワイントロフィー2018 金賞
・サクラアワード2015 金賞
・フィンガーレイクス・インターナショナル・ワイン・コンペティション2015 銅賞
・サクラアワード2014 銀賞
・パーカー・ポイント 89ポイント
・インターナショナルワイン&スピリッツコンペティション2011 銅賞
参考価格:2,200円

シャンパーニュ方式の瓶内二次発酵にて作られた、カヴァ・ロゼ。日本のテレビ番組のブラインドテストにて、複数の芸能人がドン・ペリニヨンのロゼと間違ったことから話題となり、大変な人気となっている。甘みと酸味が詰まったぶどうを夜間に収穫し、しばらく置くことで美しい色を出す。その後、18ヶ月の瓶内熟成を経て、味わいにエレガントさが加わる。チャーミングで美しい外観、芳醇な果実味、しっかりとした骨格で、どんな料理にも合わせやすい逸品だ。

ミラヴァル ジョリー・ピット&ペラン ロゼ

つくり手:ミラヴァル
産地:フランス・プロヴァンス
参考価格:2,250円

2008年、アンジェリーナ・ジョリーとブラッド・ピットが南仏プロヴァンスのワイナリーのオーナーになったというエピソードが話題になった。名実ともにオーナーとしてワイン醸造のゆくえを見守ったピットが、満を持してリリースしたミラヴァル・ロゼは絶品の味わい。その醸造を任されているのがシャトーヌフ・デュ・パプの最高峰「ボーカステル」のオーナー、ペラン・ファミリーと聞けば、品質の高さにもうなずける。2012年に初リリースしたミラヴァルは、2013年の「ワイン・スペクテイター」誌で、ロゼワインとして唯一トップ100にランクインしたという快挙を成し遂げた。

赤ワイン編

Red Wine

エステ・ティント

つくり手:ボデガス・アルト・アルマンゾーラ
産地:スペイン・アンダルシア
参考価格:1,188円

「テーブルワインなのにパーカーポイント90点」「ロバート・パーカー氏が絶賛し、パレット買い(約40ケース)を推奨した」「米フォーブス誌の選ぶ“絶対に買うべきスペインワイン15本”に選ばれた」「世界一予約が取れないレストラン“エル・ブリ”のシニアソムリエが絶賛」「キャセイパシフィック航空のファーストクラス用ワインに抜擢」と、数々の伝説を残すアンダルシア産のワイン。果実味あふれる香り、濃厚でコクのある味わい、滑らかなタンニンとスパイシーさのバランスが完璧に取れている。味わいだけでなく価格も親しみやすいこのワインは、驚愕のコスパを誇る。

フランシスカン ナパ・ヴァレー カベルネソーヴィニヨン

つくり手:フランシスカン・エステート
産地:アメリカ・カリフォルニア
受賞歴:
・日本で飲もう最高のワイン2018 フルボディ赤ワイン ベストワイン(カテゴリー最高評価)(2015年ヴィンテージ)
・Wine Enthusiast 91点&エディターズチョイス (2008年ヴィンテージ)
・Wine Enthusiast 94点 (2007年ヴィンテージ)
参考価格:2,650円

ナパ・ヴァレーの中心にあるフランシスカン・エステートの畑は、オーパス・ワンやシルバーオークといった名ブランドの畑に隣接し、非常に似通った特徴を持つ。それゆえ、ロバート・パーカーは「フランシスカンのナパ・カベルネが、畑がただ1本の道を隔てているだけのオーパス・ワンの数分の1の価格で売られていることを疑問に思うだろう」とのコメントを出している。
いたって正統派で、黒果実の芳醇な香りと、コクと奥行きのあるしっかりとした味わいのワイン。日本のテレビ番組で取り上げられて、有名ブランドのワインと遜色ない味わいであることが知られ、瞬く間に市場から姿を消したこともある人気のワインだ。

クラレンドル・ルージュ

つくり手:クラレンス・ディロン・ワインズ
産地:フランス・ボルドー
受賞歴:
・NIKKEI何でもランキング(2013年11月9日版)食卓彩るワイン・3000円以内部門 第1位
・サクラアワード2014 金賞
参考価格:3,000円

ボルドーの「シャトー・オー・ブリオン」といえば世界にその名を轟かせる五大シャトーのひとつ。クラレンス・ディロン・ワインズは、「シャトー・オー・ブリオン」及びその兄弟と言われる「シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオン」の名門シャトーを擁する。
彼らがオー・ブリオンなどの畑から収穫されたぶどうで作るサード・ワインが、この「クラレンドル・ルージュ」だ。さらに、醸造するのはシャトー・オー・ブリオンのスタッフたちという贅沢さ。
上品な香り、ふくよかな果実味、それを支える滑らかなタンニン。絹のようにエレガントな味わいは、赤身の肉やパテなどにぴったり。
ルフトハンザ航空のビジネスクラスにも採用された、実力派だ。

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About the author /  Yayoi Ozawa
Yayoi Ozawa

フランス料理店経営ののち、ワインとグルメ、音楽を専門とするライターへ転身