2019年9月5日、フランス大使館にてサヴォワワインのマスタークラスと試飲会が行われた。土着品種それぞれの特徴を引き出したサヴォワワインは高品質で、フランス国内の星付きレストランでサーブされることも多い。その繊細な味わいは、日本人の好みにもとてもマッチしそうなのだが、生産量のたった5%しか輸出されていない。
日本でももっと味わう機会が増えてほしい、サヴォワワイン。良質なワインを、作り手ごとにご紹介していこう。
サヴォワ・アプルモン レ・テール・ブランシュ
作り手:ドメーヌ・デュプラ
地域名称:アプルモン
品種:ジャケール
特徴:作り手は、1880年から続く家族経営のワイナリー。テール・ブランシュとは白い土地という意味で、一部、花崗岩質が含まれる白い土壌で栽培されたジャケールを使用している。若々しくフレッシュなこのワインは、リンゴやムスク、熟した桃などの香り、ハチミツのような甘いアロマと緊張感のあるミネラルが絶妙のバランスだ。生春巻などアジアンフードに好相性。
ルーセット・ド・サヴォワ
作り手:ジャン・ペリエ・エ・フィス
地域名称:ルーセット・ド・サヴォワ
品種:アルテス
特徴:ジャン・ペリエ・エ・フィスは、6代続くワイナリー。アルテスはサヴォワの土着品種で、ルーセットとも呼ばれる。白桃やマンゴー、洋梨のような香り。フレッシュな口当たりでしっかりとした果実味、フィニッシュはエレガントな酸味が引き締める。マンゴーソースを使ったオマール海老などの料理がベストマッチだが、和食にも合わせやすそうだ。
サヴォワ・アプルモン・キュヴェ・ガストロノミー
作り手:ジャン・ペリエ・エ・フィス
地域名称:アプルモン
品種:ジャケール
特徴:土着品種ジャケールを使った、「美食向け」のキュヴェ。伝統的手法で醸造され、ステンレスタンクで発酵される。色調は明るいゴールドで、白い花やサンザシの芳しい香りが漂う。レモンのようなフレッシュさ、活力がありミネラリティもしっかりしている。魚介類全般と相性が良く、サヴォワの郷土料理、鱒のクールブイヨン煮にぴったり。