近年、品質が急上昇し、注目を浴びている南アフリカワイン。その試飲会が、普段は結婚式場であるパラッツォ・ドゥカーレ麻布で、2019年10月9日に開催された。
そこで試飲したワインについてレポートするのが本連載企画。第7弾となる今回も、南アフリカの素晴らしいワイナリーとそのワインをご紹介する。
クライン・ザルゼ
ステレンボッシュにてドイツ人オーナーが興したワイナリー。その歴史は古く、文献をひもとくと1685年までさかのぼれるという。現当主のバッソン夫妻は1996年にこのワイナリーを購入し、その後数々のコンクールで受賞歴を誇る名ワイナリーへと成長させた。
クライン・ザルゼ MCC ブリュット NV
生産地:ステレンボッシュ
品種:シャルドネ、ピノ・ノワール
特徴:シャンパーニュ製法でつくられる、辛口のしっかりしたスパークリング。泡立ちはクリーミーで絶え間なく、持続力がある。リンゴやアンズを感じさせる果実味はフレッシュで豊かに広がり、ミネラル感が骨格を感じさせる。エレガントな酸がキリリと効いている上質な味わい。
クライン・ザルゼ ヴィンヤード・セレクション シュナン・ブラン
生産地:ステレンボッシュ
品種:シュナン・ブラン
特徴:シュナン・ブラン銘醸地のステレンボッシュ。熟した果実の芳醇な香りに樽由来の風味が絡み合う。味わいはうま味たっぷりな果実味に樽熟成がもたらす複雑味が加わり、飲み応えのある白ワインだ。
クライン・ザルゼ ヴィンヤード・セレクション ピノタージュ
生産地:ステレンボッシュ
品種:ピノタージュ
特徴:プラムやカシスなどを思わせる果実香に、黒糖やカラメル、バニラといったニュアンス。酸は強めではっきりとした印象だが、口当たりは滑らか。濃く凝縮感のある味わいだがもったりとはせず、豊かで上品な印象のピノタージュ。