近年、品質が急上昇し、注目を浴びている南アフリカワイン。その試飲会が、普段は結婚式場であるパラッツォ・ドゥカーレ麻布で、2019年10月9日に開催された。
そこで試飲したワインについてレポートするのが本連載企画。第5弾となる今回も、南アフリカの素晴らしいワイナリーとそのワインをご紹介する。
KWV
南アフリカのワインの歴史を語る中で、外せないのがKWV。もともとは「南アフリカ・ぶどう栽培農家協同組合」として1918年に設立され、南アフリカワインの地位・品質向上のため、さまざまな役割を果たしてきた。1997年に民営化され、世界中で愛飲される南アフリカワインの代名詞的存在となった。
スパークリング・ロゼ
品種:ピノタージュ
特徴:料理と合わせやすく、日常的に使いやすいロゼ。光沢のあるサーモンピンクの外観、チャーミングな赤果実のジューシーな香り、軽やかで爽やか、フレッシュな味わいが特徴。コスパも含め、全方位的にバランスの良い1本。
カフェ・カルチャー
品種:ピノタージュ
特徴:香料などは使用していないが、コーヒーのような芳しい香りと味わいのする独特のワイン。特殊製法でつくられており、ピノタージュらしい黒果実の香りとともに、モカやカカオのニュアンスが強めに感じられる。料理はもちろん、チョコレートなどとも相性が良い。
カセドラル・セラー シラーズ
品種:シラーズ
特徴:1930年に大聖堂を模してつくられた、「カセドラル・セラー」と呼ばれる貯蔵施設を持っていたKWV。現在では、選りすぐりの高品質なぶどうからつくられるワインにこの名が付いている。黒果実やシナモンの香り、濃厚で優しい果実味、タンニンはしなやかで滑らかに味わいを支える。凝縮感のある味わい深いワインだ。