コラム

ワインのある時間を華やかに彩る、極上のワイングラスを手に入れよう

ワイングラスによって、ワインの味や香りが変化することをご存じだろうか。それぞれのワインの特徴に合ったワイングラスを選べば、ワインのおいしさをさらに引き出すことができるのだ。

この記事では、ワインをより楽しむためのワイングラスの選び方はもちろん、おすすめのワイングラスについても解説していく。

ワインをより楽しむにはワイングラスで飲むのがおすすめ

ワインは口に流れ込む位置や量によって繊細な味や香りが変わるため、それぞれのワインの特徴に合ったワイングラスを選ぶことが、ワインをより楽しむための重要なポイントとなる。ここでは、ワインと相性の良いワイングラスを選ぶために知っておきたい基礎知識について解説する。

ワイングラスの部分の名称

ワイングラスは、飲み口部分の「リム」とワインが入る「ボウル(カップ)」、脚部分の「ステム」、土台となる「プレート(フット)」で構成されている。

ワイングラスをおすすめするのはなぜか?

先に述べたように、ワインは口に流れ込む位置や量によって、香りや味が変わってくる。

ワインの香りを引き出すポイントは、飲み口部分のリムとボウルにある。リムの形状によって、ワインが口の中に流れ込む角度が変わるため、量を調節できる。また、飲み口は薄ければ薄いほど、ワインの口当たりが良くなるとも言われている。

ワインの香りの引き出され方は、ボウルによって変化する。その大きさによって、ワインが直接空気に触れる面積が変わってくるだけでなく、カーブの角度によりグラスを傾けた際に口に流れ込むワインの量や位置、広がり方、速さも変わってくる。それは、香りや味わいの感じ方にも関わってくる。

各メーカーが販売しているワイングラスは、リムやボウルをそれぞれのワインに合わせて最適な形に仕上げている。ワインをおいしく楽しむためには、そのワインにぴったり合うワイングラスで飲むことをおすすめしたい。

ワイングラスの種類

ワイングラスには大きく分けて5つの型があり、それぞれに相性が良いとされるワインがある。主なワイングラスの型と相性の良いワインを一覧にしたので、グラスを選ぶ際に役立ててほしい。

ワイングラスの選び方

ワイングラスには、ワインに合わせてさまざまな種類がある。ワイン通なら、グラスをコレクションするのも楽しいが、一般的にはいくつものワイングラスを購入するのはなかなか難しいもの。そこで、おすすめしたいのが万能型のワイングラスだ。万能型はその名の通り、赤ワインでも白ワインでも使えるため、最初に購入するならこちらをチョイスするのが良いだろう。チューリップの花に似た形をしているので、チューリップ型と呼ばれることもある。

少し慣れてきたら、よく飲むワインに合わせて2~3種購入して使い分けると、よりワインが楽しめる。万能型に加えて、ボルドー型やフルート型のワイングラスがあれば、赤、白、泡を飲み分けることができる。

特に赤ワインは、グラスに注ぐときに空気に触れると渋みが和らぐという特徴があり、リムが広いとワインのまろやかさを感じられる。一方で、リムが細くすぼまっているとグラスの中に香りがこもるので、ワインの香りを長く楽しむことができる。自分の好みや選ぶワインによってチョイスしてみよう。

どのタイプのグラスでも、唇に当たる部分が薄手のグラスを選ぶと良い。ワインの口当たりが良くなり、よりおいしくワインを飲むことができる。

ワイングラスのおすすめは? 有名ブランド5選

せっかくワイングラスを購入するなら、歴史ある有名ブランドのグラスを選んでみてはいかがだろう。ブランドのこだわりと職人の技が生み出すワイングラスなら、優雅なワインタイムを楽しめるだけでなく、ワイングラスの魅力に触れることもできるだろう。

RIEDEL(リーデル)

リーデルは、265年以上もの歴史を持つ、オーストリアのワイングラスブランド。プロからも高い評価を得ており、「ワイングラスといえばリーデル」と言われるほどだ。数あるグラスの中でも、ハンドメイドのクリスタルグラスシリーズ「リーデル・ソムリエ」は、世界中のワイン専門家から特に高い評価を得ている。

「ワイングラスの形状が変化するとワインが口に流れ込む位置が変わり、それによってワインの個性を最高に引き出せる」という考えから、それぞれのワインに合わせて商品を展開。赤ワイン用だけでもさまざまなタイプのグラスを販売している。さらに、グラスの大きさに対してワインの量が少量になるように設計されている点も、リーデルのワイングラスの特徴の1つ。通常のワイン1杯分だと、リーデルのワイングラスでは脚の高さの3分の1以下の量となる。

リーデルのワイングラスの価格帯は1脚1000円台~3万円台とかなり幅広い。自分でワインを楽しむときはもちろん、大切な人への贈り物にもおすすめだ。

おすすめのグラス:リーデル <オヴァチュア> レッドワイン(2個入り)
特徴:リーデルグラスの初心者向けシリーズとして1989年に発表された「オヴァチュア」シリーズのワイングラス。軽めの赤ワインを飲むときに最適。
参考小売価格:3000円(税込)
Amazonで見る

LOBMEYR(ロブマイヤー)

ロブマイヤーは、1832年創業のオーストリアの老舗ガラスメーカー。ヨーロッパの名門ハプスブルグ家御用達の高級ブランドで、そのガラス製品は美しく軽量ながら丈夫。芸術性と機能性を兼ね備えた逸品だ。

デザインが繊細で華麗と称されるワイングラスは、全てがハンドメイド。中でも有名なのが「バレリーナ」シリーズだ。英国ロイヤルバレエ団のプリマドンナ、マーゴ・フォンティーンがつま先立ちをする姿をイメージしたというワイングラスで、その姿はまさにバレリーナそのもの。立ち姿が凜としていて美しい。芸術品のような完成度の高いワイングラスだが、1脚2万~2万5000円ほどで購入できる。

おすすめのグラス:ロブマイヤー バレリーナ シャンパンチューリップA
特徴:ロブマイヤーのシャンパングラスで特に人気が高い。膨らみを持ったボウルにより、シャンパーニュの芳醇な香りが引き立つ。リースリングの白ワインにも適している。
参考小売価格:2万2000円(税込)
Amazonで見る

Baccarat(バカラ)

バカラは、フランスの高級老舗クリスタルブランド。フランス王室を始めとしたヨーロッパの王室はもちろん、日本の皇室でもバカラのクリスタル製品を採用している。

世界中のロイヤルファミリーやセレブにバカラが愛される理由の1つに、品質の高さが挙げられる。フランスの国家最優秀職人賞を受賞した職人を50人以上も輩出しているバカラでは、高い技術を持った職人たちが、時間と労力を惜しみなく注いで1つの製品をつくり上げていく。

ワイングラスも、他の製品同様にデザインやカッティングが美しく、重厚な趣。その姿は芸術品さながらだ。1脚数百万円以上する高級品も製造しているブランドだが、スタンダードなシリーズの「アルクール」「マッセナ」などなら、2万円台で手に入る。

おすすめのグラス:バカラ マッセナ ワイングラス
特徴:1980年に発表された「マッセナ」シリーズのワイングラス。丸みを帯びたフォルムに繊細なカッティングが施されていて、バカラならではの高級感が感じられる。
参考小売価格:2万7500円(税込)
Amazonで見る

ZWIESEL KRISTALLGLAS (ツヴィーゼル・クリスタルグラス)

ツヴィーゼル・クリスタルグラスは1872年創業のドイツの高級ガラスメーカー。同社のマシンメイドグラスブランド「SCHOTT ZWIESEL(ショット・ツヴィーゼル)」は、世界120カ国の高級ホテルやレストランに加え、航空機のファーストクラスや豪華客船などでも使用されている。

ショット・ツヴィーゼルの最大の特徴は、食洗機にかけることができるほどの耐久性の高さと手頃な価格帯。公式HPのオンライン価格でも3000~5000円台の商品が主流で、自宅用だけでなく結婚式の引き出物などプレゼントとしてチョイスする人も多い。

おすすめのグラス:ツヴィーゼル・クリスタルグラス ヴィーニャ/ブルゴーニュ
特徴:環境に配慮した、鉛を使わないトリタン素材のワイングラスで、食洗機にも対応できるほど耐久性が高い。若々しい香りや味わいのブルゴーニュワインに最適で、ボージョレ・ヌーボー用にもおすすめ。
参考小売価格:4400円(税込)/750ml(2個セット)
公式オンラインショップで見る

Stolzle Lausitz(シュトルツル・ラウジッツ)

シュトルツル・ラウジッツは、1889年創業のドイツのガラスメーカー。500年以上の歴史を持つヨーロッパのガラス産業の中心地、ヴァイスヴァッサに本拠地を持ち、伝統的な工場に最新のテクノロジーを導入。時代に合ったガラス製品を生み出しているメーカーでもある。

シュトルツル・ラウジッツのワイングラス最大の特徴は、機能美とコストパフォーマンスの高さだ 。シンプルで美しいデザインのワイングラスは、衝撃やキズに強く扱いやすい。1脚1000~3000円台で手に入るので、肩肘張らずに家でワインを楽しむときの普段使い用としてチェックしてみてはいかがだろう。

おすすめのグラス:シュトルツル・ラウジッツ ヴァインランド ワイン
特徴:透明度の高いカリクリスタルを使用したワイングラスで、耐久性が高い。シンプルな形状と適度な大きさで、赤ワインを飲むときにおすすめ。
参考小売価格:1391円(税込)
楽天で見る

万能型ワイングラスのおすすめ3選

ワインに合わせてさまざまな種類があるワイングラス。しかしながら、あれこれ揃えるのは面倒という人も少なくないだろう。ここでは、チューリップ型をした万能型と呼ばれるワイングラスをピックアップして紹介する。赤、白、泡、どんなワインにも対応してくれるので、1つ持っておくと便利だ。

リーデル <ヴィノム> ジンファデル/リースリング・グラン・クリュ(2個入り)

縦長でスタンダードなボウル形状のワイングラス。リーデルの最高級ハンドメイドシリーズ「ソムリエ」の機能性を受け継ぐマシンメイドグラスとして、ワイン通からの人気も高い。このワイングラスは来客用としても、安心して使える。

参考小売価格:9900円(税込)
Amazonで見る

東洋佐々木ガラス ヴェレゾン

大ぶりでエレガントなシルエットがクラシカルな雰囲気を醸し出す、万能型のワイングラス。ボウル部分が大きいので、ワインの香りも楽しめる。普段使いはもちろん、ちょっとした来客にも対応できて便利。

参考小売価格:2090円(税込)/515ml
Amazonで見る

ツヴィーゼル・クリスタルグラス クラシコ/ワイン221ml

ドイツの有名ブランド、ツヴィーゼル・クリスタルグラスのワイングラス。万能型の赤白兼用グラスで、贈答用としても人気が高い。耐久性が高く扱いやすいので、ワイングラス初心者にもおすすめ。

参考小売価格:2個セット3300円(税込)
公式オンラインショップで見る

おしゃれなワイングラスのおすすめ3選

ここでは、ワインのある時間を華やかに演出してくれる、おしゃれなワイングラスをピックアップしてみた。料理やホームウエアとの組み合わせを楽しめるのはもちろん、ホームパーティーや家飲みのレベルを引き上げてくれそうだ。

ローゼンダール コペンハーゲン プレミアム レッドワイングラス

ローゼンダールコペンハーゲンは、ローゼンダールがデンマークに立ち上げた、ライフスタイルブランド。北欧デザインの伝統思想を守りつつ、世界で活躍するデザイナーとさまざまな製品を生み出している。プレミアムシリーズは、ワインの専門家でもあるデザイナー、トム・ニーブロエによるグラスシリーズ。レッドワイングラスは、丸みのあるたっぷりとした美しいフォルムのグラスで、高級感を感じながらワインが楽しめる。

参考小売価格:3410円(税込)
楽天で見る

イッタラ ウルティマ・ツーレ ホワイトワイン ペア

フィンランドのテーブルウエアメーカー、イッタラのワイングラス。北欧の氷から溶け出す透明な水をイメージさせる美しいデザインが印象的。和食にワインを合わせるシーンでも活躍しそうだ。

参考小売価格:8360円(税込)
楽天で見る

木村硝子店 ピッコロ10ozワイン

日本のガラスメーカー、木村硝子店の大人気ワイングラス。脚が短く安定感があるので、普段使いに便利と好評。シンプルながらスタイリッシュなデザインで、赤、白、泡のいずれでもOK。食卓をさりげなくおしゃれに飾ることができる。

参考小売価格:1210円(税込)
楽天で見る

この記事では、ワイングラスの基本情報やおすすめのワイングラスについて解説してきた。ワインをおいしく飲むためには、ワイングラスとのペアリングを考えるのも大切なポイント。お気に入りのワインに合わせて、ワイングラスもチョイスできるようになれば、ワインライフがいっそう楽しくなるはず。ワイングラスは初心者……という人も、まずは万能型から試してみてほしい。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で
About the author /  ワインバザール編集部
ワインバザール編集部

世界各国のワインに関するニュースやコラムなどを配信していきます。