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イギリスのウィリアム・リード・ビジネス・メディアが主催する「ワールド・ベスト・ヴィンヤード(World’s Best Vineyards) 2022」が、2022年10月20日、26日の2日にわたって発表された。
「ワールド・ベスト・ヴィンヤード」とは
2019年から開催されている同アワードは、約500人のワイン専門家が、訪れたことのあるワイナリーからそれぞれ7つのワイナリーをノミネートし、世界各地域で指名された投票者が、総合的に世界で最も素晴らしい体験ができると判断したワイナリーに投票して、ベスト100を選出するというもの。2022年は、2000以上のワイナリーがノミネートされた。
1位から3位に輝いたワイナリー
2019年から3年にわたって1位の座に輝いたのは、アルゼンチンのズッカルディ・ヴァレ・ド・ウコ(Zuccardi Valle de Uco)だ。今回は殿堂入りを果たし、投票の対象外となったため 、2022年は新たな1位が誕生した。
アンティノリ・ネル・キャンティ・クラシコ
第1位に選ばれたのは、イタリアのトスカーナにあるアンティノリ・ネル・キャンティ・クラシコ(Antinori nel Chianti Classico[Marchesi Antinori])だ。2012年にオープンした現在のワイナリーは、建築材に地元産の素材を使用し、屋根の上にぶどうを植えるなど、視覚的にも環境的にも風景に溶け込んでいる。3種のツアーや展覧会、セミナーなども開催し、暖かい季節には屋上テラスで伝統的なトスカーナ料理やワインが楽しめる。
ボデガス・デ・ロス・ヘレデロス・デル・マルケス・デ・リスカル
第2位には、スペインのリオハにあるボデガス・デ・ロス・ヘレデロス・デル・マルケス・デ・リスカル(Bodegas de los Herederos del Marqués de Riscal)が選ばれた。2006年にオープンした同ワイナリーの建物は、世界的な建築家フランク・ゲーリー氏が手掛けたもので、傾斜した壁、ジグザグに曲がった窓など個性的なデザインが特徴だ。ラウンジテラスからはリオハとバスク地方の2つの景観が楽しめ、ミシュランの星を獲得した高級レストランのシェフたちとソムリエチームが最高の料理とワインでもてなしてくれる。
モンテス
第3位には、チリのコルチャグア・バレーにあるモンテス(Montes)が選ばれた。2004年にオープンした同ワイナリーは、周囲の環境やワインとより深く調和するために風水哲学の原理を用いており、金属、木、土、火、水の要素を可能なかぎり強調している。セラーには800個のオーク樽が半円形に並び、ワインに最適な熟成条件を与えるために、グレゴリオ聖歌のセレナーデが流れている。全てが別世界のような、穏やかで明るい雰囲気に包まれたワイナリーだ。
日本の椀子ワイナリーが3年連続で選出
長野県上田市にあるシャトー・メルシャン 椀子(まりこ)ワイナリーは、日本のワイナリーで唯一選出されているワイナリーだ。初選出となった2020年の30位、2021年の33位に続き、今年は53位と3年連続で選出された。
2019年に開設された椀子ワイナリーでは、地域・自然・未来との共生をテーマに、高品質なぶどう栽培、ワインづくりを行っている。産するワインは、日本の公式行事で採用されるなど、国内外で高い評価を得ている。
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