11月第3木曜日はボジョレー・ヌーヴォーの解禁日。ワインバザール読者の皆さんは、今晩楽しむボジョレー・ヌーヴォーを手に入れただろうか。
まだ飲むワインを決めてないのなら、ボジョレー・ヌーヴォー唯一の公式コンクール「トロフィー・リヨン・ボジョレー・ヌーヴォー 2016」の審査結果を参考にしてみてはどうだろう。日本で手に入るワインの中では、アサヒビールが販売する「アンリ・フェッシ ボジョレー・ヌーヴォー」、メルシャンが取り扱う「アルベール・ビショー ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー」などが金賞を受賞している。
そんな金賞ワインのうち、「アンリ・フェッシ ボジョレー・ヌーヴォー」の解禁イベントが11月17日に開催された。アンリ・フェッシの醸造責任者であるローラン・シュバリエ氏が来日し、記者やブロガーなどを前にして2016年のヌーヴォーの出来栄えを語ってくれた。
2016年のボジョレー・ヌーヴォーも「もう本当にレベルは高い」
ローラン・シュバリエ氏は2016年の出来栄えについて、「すごくきれいで、とてもエレガント、フルーティーなヴィンテージ」だと説明。暖かな冬を越えることになり、春から夏の前半にかけては大量の降雨に見舞われてしまい、不作になる地域もあった。しかし、夏の後半から好天に恵まれたことから、ヌーヴォー用のぶどうは順調に育ち、十分な収穫量に。「今年の出来は非常にいい」と言う。
前述のように、アンリ・フェッシ ボジョレー・ヌーヴォーはコンクールで金賞を受賞。非常にクオリティが高く、赤果実の香りが非常に利いていて、イチゴの香りが漂ってくる。最初の口当たりにはフレッシュ感があって、果実味のよさを生かした仕上がり。ボジョレー・ヌーヴォーの当たり年としては2009年などが知られているが、2016年のボジョレー・ヌーヴォーも「もう本当にレベルは高い」とシュバリエ氏は話している。
ボジョレー・ヌーヴォーは以前、天然の果実味以上にイチゴやバナナといった香りを出そうとしていたとシュバリエ氏は明かす。しかしここ最近は、ぶどう本来の香りを生かす方針に。「フレッシュなワインの香りを楽しめるようになり、普通に楽しめるワインだと思います」としている。
同イベントには、シュバリエ氏と共に来日したボジョレーワイン委員会のドミニク・ピロン氏も出席。「日本は私たちにとって、一番のマーケット。一緒に過ごせることを大変うれしく思っている。今年の出来もすごくいいので、ぜひ味わって楽しんでください」とスピーチしてくれた。