コラム

日本の赤ワイン用ぶどう品種の代表格「マスカット・ベーリーA」を生んだ岩の原葡萄園【ワイン&グルメジャパン2017レポ】

ワイン専門の総合見本市「ワイン&グルメ ジャパン2017」の出展者を紹介していくこのシリーズ、3回目となる今回は赤ワイン用ぶどう品種「マスカット・ベーリーA」などを生んだ新潟のワイナリー「岩の原葡萄園」を紹介したい。

日本のワインぶどうの父・川上善兵衛がつくったマスカット・ベーリーA

――岩の原葡萄園のワインづくりのこだわりを教えてください。

岩の原葡萄園は、赤ワイン用ぶどう品種として日本国内で一番生産量が多いマスカット・ベーリーAにこだわっています。

岩の原葡萄園・創業者の川上善兵衛は、「日本のワインぶどうの父」と呼ばれています。マスカット・ベーリーAはその川上善兵衛が品種改良して、岩の原葡萄園から生まれた品種になります。

マスカット・ベーリーAは日本で生まれたぶどう品種。雨が多い日本の気候でも病気に強くよく育ちます。赤ワインにすると渋みも穏やかで、優しい口当たりのワインに仕上がります。

マスカット・ベーリーAを使ったワインの中でもお薦めしたいのは、岩の原葡萄園の看板商品の1つ、「深雪花(みゆきばな)」の赤です。日本ワインコンクールでは長年評価をいただき、2015年に銀賞、2016年に銅賞を受賞しました。

――新潟という土地は、どういう点がぶどう栽培に適していると感じますか?

ぶどうは乾燥した気候を好みます。海外から輸入したワイン用のぶどう品種は、雨や雪の多い日本では上手く育てるのに苦労することが多いのです。

そこで、岩の原葡萄園創業者の川上善兵衛が日本(新潟)の気候風土に合うぶどう品種作りを始め、1万回を超える品種交雑をしてマスカット・ベーリーAなどの22品種を残しました。もともと岩の原葡萄園で生み出されたぶどう品種ですから、マスカット・ベーリーAの栽培には当社のある上越市(新潟)は適していると思います。

――実際、ワインを飲んでいただいた方や飲食店の方々の評判はどうですか?

非常に好評です。マスカット・ベーリーAは日本生まれで、日本の赤ワイン用ぶどうとして国際ブドウ・ワイン機構(OIV)に登録されている唯一の品種です。岩の原葡萄園はマスカット・ベーリーAが生まれたワイナリーということで、皆さん興味を持って飲みに来ていただいていますし、「味わい深い」とご感想をいただいております。

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