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ワイン大国・フランスの中でも、綺羅星のようにきらめき続けるボルドー格付けシャトーのワイン。中でも「第1級」に格付けされる5大シャトーのワインは、非常に高級。飲んでみたくても、誕生日や記念日にすら手の届かない値段で販売されているものが多い。
一方で、コストパフォーマンスに敏感なワイン愛好家の間で人気なのが、それらの格付けシャトーが出している「セカンドワイン」だ。
醸造家の厳しい眼力によって、格付けワインの醸造に使うぶどうは厳選される。選り分けられて格付けワインに用いられなかったぶどうは、セカンドワインに使われるのだ。
格付けワインに使われるぶどうと比べると若干は見劣りするかもしれないが、それでも十分に高品質なぶどうがセカンドワインの醸造に惜しみなく投入される。早いうちから楽しめるようにつくられたものが多いのもセカンドワインの特徴だ。
そうしたコスパ重視の人には見逃せない特徴を持つセカンドワイン。どういったセカンドワインがあるのか、ここで5大シャトーを含めた名門シャトーが手掛けているセカンドワインをいくつかご紹介したい。
レ・フォール・ド・ラトゥール (格付け1級 シャトー・ラトゥール)
使われるぶどうの3分の1は、ファーストワインに使われるぶどうと同じ畑・同じ区画から収穫したものだ。違いは樹齢のみ。そのクオリティの高さから「もうひとつのラトゥール」と呼ばれている。
カリュアド・ド・ラフィット (格付け1級 シャトー・ラフィット・ロスチャイルド)
同じ畑から収穫されるぶどうの中から、ファーストワインに使用されるのが約3割。残りの約4割がこのセカンドワインに使われ、ファーストの品格を確実に受け継ぐスタイルで醸造される。
パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴー (格付け1級 シャトー・マルゴー)
マルゴーのセカンドワインとして、非常に厳しい基準に沿ってつくられる。タンニンと果実味のバランスが素晴らしいと評判。
ル・プティ・ムートン・ド・ムートン・ロスチャイルド (格付け1級 シャトー・ムートン・ロスチャイルド)
なんと「ファーストよりも手に入りにくい存在」とも言われるセカンドワイン。ラベルは1927年のムートンのラベルを踏襲している。
ル・クラレンス・ド・オー・ブリオン (格付け1級 シャトー・オー・ブリオン)
1級シャトーのセカンドワインとして、特に素晴らしい品質だと評価されるセカンドワイン。ファーストとの違いはぶどうの樹齢のみ。
ル・プティ・リオン・デュ・マルキ・ド・ラス・カーズ (格付け2級 シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ)
サン・ジュリアンの人気シャトーのセカンドワイン。年間2000本という希少性も手伝い入手が難しい年もある。ファーストとの違いは樹齢のみ。