プロヴァンスワイン委員会は2021年6月22日、2020年のヴィンテージ情報を公表した。2020年は異例の天候による早い開花に加え、暑さと乾燥が相まって果実はよく生育し、8月半ばから好条件下で収穫が行われた。収穫量は各地でばらつきが見られ、ヴァール県では霜と低温の影響で前年を下回った。一方で、天候被害のなかったエリアでは、実が大きく果汁も十分なぶどうが収穫された。
エリア別で見た、2020年ヴィンテージのプロヴァンスロゼの特徴は以下の通り。
プロヴァンス地方の中央部から東部に広がるAOP コート・ド・プロヴァンスは、輝きのある澄んだ外観を持つ。フレッシュな花や黄色い果実、赤い果実のアロマに加え、かんきつ系の果皮、トロピカルフルーツのニュアンスも感じられる。滑らかで丸みのある味わいだが、テロワールによっては多少の酸味が感じられ、バランス良く仕上がっている。
西部のAOP コトー・デクス・アン・プロヴァンスは、サーモンやモモ、ライチのような淡い色味に、クリアなピンク色の光沢がある外観。花や赤い果実のニュアンスに続き、かんきつ類の強い香りが感じられる。豊かな果実味と酸味がある味わいで、口当たりも良い。
プロヴァンス地方の中央に位置するAOP コトー・ヴァロワ・アン・プロヴァンスは、きれいな淡いピンク色の外観を特徴とする。花のようなニュアンスに、かんきつ類やトロピカルフルーツ、太陽をたっぷり浴びた果実など、さまざまな果実の香りを持つ。エレガントかつ豊満な味わいで、丸みと爽やかさのバランスが良い。
これら2020年ヴィンテージは、間もなく市場に登場する予定だ。
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