フィラディスは2023年8月21日、イタリア・シチリア州エトナの生産者Terre Nere(テッレ・ネーレ)の正規代理店として、ワイン6種の取り扱いを開始した。
テッレ・ネーレは、フィレンツェ出身のワイン商マルク・デ・グラツィア氏が2002年に設立。50万年にも及ぶ火山活動によって育まれたエトナのテロワールは、噴火による影響で、少し距離が離れただけでも土壌構成が大きく異なる。グラツィアはその複雑さに目をつけ、この地でクリュ的表現に着手した。
複雑なテロワールから生み出される数々のワインから、今回販売されたのは次の6種だ(価格はいずれも税別)。
「2022 Etna Bianco(エトナ・ビアンコ)」(4500円)は、北側、東側、南側それぞれの斜面にある区画のぶどうをバランスよくブレンドして生産している。かんきつ類のフレッシュな香りにフラワリーなトーンが漂い、いつまでも飲み続けていられる心地よさがある。「2022 Etna Rosato(エトナ・ロザート)」(4400円)は、北側の標高600~900mの畑のぶどうをブレンド。薄くはないが軽やかで、渋みは強すぎず程よい緊張感がある。“白のボディと赤の味わいを併せ持つ”というスタイルを理想としてつくられたロゼワインだ。
「2021 Etna Rosso(エトナ・ロッソ)」(4300円)は、北側の標高600~900mの畑から、若木~樹齢50年程度のぶどうを幅広くブレンドした。若いうちから非常に優れたフィネスがあり、独自の自然なエレガンスを備えている。ワイナリーの名刺代わりともいえる1本となる。「2021 Etna Rosso Feudo di Mezzo(エトナ・ロッソ フェウド・ディ・メッツォ)」(7800円)は、北側斜面の標高600mほどにあるフェウド・ディ・メッツォのぶどうを使用。火山灰豊富な浅い土壌で、最も気温が高くなる区画のため、果実が柔らかく大らかに実り、ほのかなスパイスを備えながらも親しみやすい滑らかさを持つ。
「2021 Etna Rosso Calderara Sottana(エトナ・ロッソ カルデラーラ・ソッターナ)」(1万300円)は、北側斜面の標高600~700mにあるカルデラーラ・ソッターナのぶどうを使用。黒々としたこぶし大の軽石が表土を覆う特徴的な土壌で、樹齢50~100年の古樹が大半を占める。クリュの中で最も多くのアロマやフレーバーを備えていながらバランスが整っており、満足度と軽やかさを両立している。
「2021 Etna Rosso Prephylloxera(エトナ・ロッソ プレフィロキセラ)」(2万3700円)は、北側斜面の標高620mにあるわずか0.8haの区画(通称:ドン・ペッピーノの畑)の樹齢140年を超える古樹から採れたぶどうを使用。華やかで深みのある香りと果実味を特徴とし、ボリュームと厚みがありながらも非常に繊細。この特別な区画からしか生み出せない、ワイナリーの偉大なトップキュヴェだ。