クリュッグが7年がかりで進めていたワイナリープロジェクトが完了し、2024月4月22日に新生産拠点としてJoseph(ヨーゼフ)がオープンした。創業者ヨーゼフ・クリュッグの名を冠したワイナリーとなる。
クリュッグは、1843年にヨーゼフ・クリュッグによってフランス・ランスに設立されたワイナリーだ。“どんな気候にも左右されず、最高品質のシャンパーニュを毎年世に送り出す”という信念のもと、複数年のワインをブレンドした「マルチ・ヴィンテージ」をつくり上げ、世界中から評価を受けている。
クリュッグは、6代にわたり創設者の信念を受け継いできたが、気候変動などの課題に対応すべく、2017年に新たなワイナリープロジェクトを発足させた。それから7年の歳月を経て誕生にこぎつけたのが、Josephだ。
新ワイナリーは、ピノ・ノワールの名産地と知られるアンボネイ村のクロ・ダンボネに位置する。8つのセラーと地下に設置された5つのワイナリーからなっており、醸造作業を一貫して行うことができる。
設備を充実させただけではない。建築家、エンジニア、職人など優秀な人材が集って業務を見直し、ワイナリーで働く全てのスタッフが充実して働ける仕組みを構築している。
環境への負担にも配慮した。建材として低炭素素材や廃棄物を利用し、またエネルギーや水の消費量が最小限になるように細心の注意が払われている。外観も、村の景色と調和するようにデザインしている。
クリュッグのセラーマスターを務めるジュリー・カヴィル氏は、「このプロジェクトは、ワインを試すことができる、理想的な音響のコンサートホールをつくるようなもの。音楽とそれを奏でる人々にとって完璧な場所」とコメントしている。
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