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ワイン新興国の1つ、オーストラリア。手頃な価格で買えるカジュアルなワインを数多く取りそろえるが、その中には珠玉の逸品ワインも含まれている。
オーストラリアワインに興味を持ったとき、どんなワイナリーのワインを試してみたらいいだろうか。そんなところに興味を持った方に向けて、今回から、オーストラリアを代表する名門ワイナリーを紹介していく。
今回は、オーストラリアで最も多くの賞を受賞しているワイナリーの1つであるウルフ・ブラスについて、ご紹介していこう。
ウルフ・ブラスのエピソード
ウルフ・ブラスは、国内外で3000以上の賞を受賞していて、オーストラリアで最も多くの賞を受賞しているワイナリーの1つだ。
ファーストリリースの翌年、1974年から3年連続してウルフ・ブラスの「ブラック・ラベル」は、「ジミー・ワトソン・トロフィー」を獲得するという快挙を成し遂げた。
「ジミー・ワトソン・トロフィー」は、オーストラリアで最も権威のある賞で、その年の最高の赤ワインに贈られるもの。それを3年連続で受賞したことで、ウルフ・ブラスの「ブラック・ラベル」は世界に知られることとなり、「ブラック・ラベル」は、ウルフ・ブラスを代表するワインとなった。
そして近年、「ブラック・ラベル1998」が4度目のジミー・ワトソン・トロフィーを受賞。これにより史上最多の受賞回数となった。
ウルフ・ブラスの歴史
ウルフ・ブラスは、ドイツからオーストラリアに渡ったウルフ・ブラス氏が、1966年に南オーストラリアのバロッサ・ヴァレーに設立した。
数々のワイナリーで醸造コンサルタントをしていたブラス氏は、ワイナリー設立の8年後、1973年に、初めて自身のワインを醸造した。醸造した「ブラック・ラベル」は、翌年の1974から3年連続で「ジミー・ワトソン・トロフィー」を受賞。
旧軍隊施設を含む2.5エーカーの土地からスタートしたウルフ・ブラスは、海外輸出でも成功をおさめ、1984年に株式公開企業となるまでに成長を遂げた。大きな成長を遂げたウルフ・ブラスだが、ウルフ・ブラス氏のワイン醸造における理念である「高品質で、誰もが楽しめるスタイル」は、今も受け継がれている。
ウルフ・ブラスのワインづくり
特有のテロワールで丁寧なぶどう栽培
サウスオーストラリア州は、高級ぶどうの栽培地として有名。ウルフ・ブラスのぶどう栽培地は、そのサウスオーストラリア州の中でも、特有のテロワールを持つ地区にある。そこで高品質のぶどうを栽培し、情熱と時間を惜しまず、丁寧にぶどうを栽培している。そのため、ウルフ・ブラスのワインの品質は高い。
また、ぶどうと環境の両方に配慮し、農薬を可能な限り抑えるなど、サステナブル農法に取り組んでいる。
伝統技術と最新技術の融合
ウルフ・ブラスは、創立以来50年以上続く独自の伝統技術に加え、高品質なワインをつくるために、醸造チームをサポートする最新技術を有する施設を所有している。その施設は、南半球で最も進んだ施設と言われている。
ウルフ・ブラスは、伝統と最新技術を上手く融合し、高品質なワインをつくり続けている。
ウルフ・ブラスのおすすめワイン
ウルフ・ブラスを代表するワインシリーズは次のとおり。
ブラック・ラベル
ぶどうの品種や栽培地に関わらず、その年の最高の赤ワインをブレンドしてつくられる。
イーグルホーク
ウルフ・ブラスのシンボル「鷹=イーグル」を冠したワイン。高品質のワインを求めやすい価格で提供しているシリーズ。
レッド・ラベル
広い地域のぶどうを使用することで、ヴィンテージによる品質の差を減らしたワイン。常に安定した品質を誇る。