近年、品質が急上昇し、注目を浴びている南アフリカワイン。その試飲会が、普段は結婚式場であるパラッツォ・ドゥカーレ麻布で、2019年10月9日に開催された。
そこで試飲したワインについてレポートするのが本連載企画。第2弾となる今回も、南アフリカの素晴らしいワイナリーとそのワインをご紹介する。
リチャード・カーショウ
イギリスのマスター・オブ・ワイン協会が認定する高名な資格であるマスター・オブ・ワイン。その取得者であり、イギリス出身の元シェフであるリチャード・カーショウ氏が手がけるワイナリーが、自身の名を冠したリチャード・カーショウだ。ウエスタン・ケープ州にある冷涼なケープ・サウス・コースト地域のエルギン・ヴァレー地区で、天然酵母だけを使用し、こだわりのワインづくりを続けている。
エルギン シャルドネ クローナル・セレクション
生産地:ウエスタン・ケープ州
品種:シャルドネ
特徴:カーショウがつくるシャルドネの白ワインは、デキャンター誌のブラインドテイスティングで世界トップ10に入った実績がある。まさに南アフリカ最高峰のシャルドネと言っても過言ではなく、その味わいはエレガントでミネラル感に溢れている。冷涼なウエスタン・ケープ州でつくられており、温暖な地域のシャルドネとは全く異なる印象を持つ。
エルギン ピノ・ノワール クローナル・セレクション
生産地:ウエスタン・ケープ州
品種:ピノ・ノワール
特徴:ウエスタン・ケープ州の中でも 冷涼なエルギン・ヴァレーで育てられたピノ・ノワールを使用したミディアムボディの赤ワインだ。心地よい赤果実のフレッシュなアロマとしなやかなタンニンのバランスが良好。黒果実やざくろ、ローズオイル、ラズベリーなどのフレーバーが、気品のあるボディにぎゅっと詰まっている。
エルギン シラー クローナル・セレクション
生産地:ウエスタン・ケープ州
品種:シラー
特徴:温暖な地域で育ったシラーを使ったワインとは一味も二味も異なる。引き締まったボディに秘められた圧倒的な果実味が印象的。シラーの新たな可能性を感じさせる1本だ。