カリフォルニアワイン協会(CWI)は2020年10月27日、インポーター30社と未輸入ワイナリー11社が参加するプロ向け試飲会「カリフォルニアワイン・グランドテイスティング2020」を東京會舘(東京都千代田区)で開催した。医師の医療アドバイスを受け、万全の新型コロナウイルス感染症対策を講じた中での開催となった。
会場に集まった多数のワインの中から、注目のワイナリーとおすすめのワインを紹介する。
ダオ・ヴィンヤーズ
アメリカ・カリフォルニア州のセントラルコースト南部に位置するパソ・ロブレスは、カベルネ・ソーヴィニヨンの銘醸地として知られている。ここにダオ・ヴィンヤーズ(Daou Vineyards)を開設したのは、1997年にナスダック上場を果たしたテクノロジー企業DAOUシステムズを立ち上げたダオ兄弟、ジョルジュ氏とダニエル氏だ。
レバノン出身の彼らは、内戦により両親と共にフランスへ逃れ、後にアメリカへとたどり着いた。1998年にDAOUシステムズを売却し、若い頃からの夢だったワインづくりをスタートしている。
ダオ・ヴィンヤーズの輸入を手掛けているのは、ナニワ商会が運営するオンラインストア「ワイン蔵 TOKYO」でプロデュース・セレクトワインアドバイザーを務める中川正光氏だ。中川氏は、東京・新橋にあるワインバー「ワイン蔵 TOKYO」のオーナーでもある。
ナパ・バレーのワインを長年飲んできたという中川氏は、ダオ・ヴィンヤーズのワインと出会い、ナパ・バレーとは異なる凝縮感、そして上品でエレガントなカベルネ・ソーヴィニヨンに感動。また、つくり手の人柄にも引かれ、初めて自分で直輸入を手掛けることにしたそうだ。
おすすめワイン
比較的新しいワイナリーだが、世界的に高い評価を既に受けているダオ・ヴィンヤーズ。そのラインアップの中でも、注目の3本を紹介する。
ダオ リザーブ シャルドネ 2019
2018年ヴィンテージは、アメリカのワイン誌『Wine Enthusiast』にて「世界のトップシャルドネ9選」の1本に選ばれている。2019年ヴィンテージは、リッチでクリーミー。そして重厚感があり、幅広い料理との相性が良いそうだ。
2018年ヴィンテージは既に売り切れ。2019年ヴィンテージも、アメリカでは既に売り切れており、注目度の高さがうかがわれる。2020年12月初旬に入荷予定とのこと。
産地:パソ・ロブレス
品種:シャルドネ100%
アルコール度数:14.7%
参考小売価格:8000円(税別)
ダオ リザーブ カベルネ・ソーヴィニヨン 2018
中川氏が飲んで直輸入を手掛けることを決めた1本。「カリフォルニアらしい凝縮感が魅力」だとのこと。高いアルコール度数と力強い骨格があり、長期熟成にも期待が持てる。
産地:パソ・ロブレス
品種:カベルネ・ソーヴィニヨン80%、プティ・ヴェルド20%
アルコール度数:14.8%
参考小売価格:1万円(税別)
ダオ エステート ソウル・オブ・ア・ライオン 2017
アメリカの富裕層向け雑誌『Robb Report』にて、2020年の世界のベストワイン16選に選ばれた1本。22カ月間、フレンチオークの新樽で熟成。力強さと複雑味があり、タンニンは滑らかでシルキー。豊かで優雅なバランスが楽しめる。こちらも現地では既に売り切れの貴重なワインだ。
産地:パソ・ロブレス
品種:カベルネ・ソーヴィニヨン80%、カベルネ・フラン12%、プティ・ヴェルド8%
アルコール度数:14.7%
参考小売価格:2万2000円(税別)
この3本は比較的高い価格帯のものだが、5000円以下のコスパの良いワインもあるので、気になる人はワイン蔵 TOKYOのオンラインストアを確認してみてほしい。