コラム

特徴から製法、おすすめ商品まで! ノンアルコールワインを徹底解説

ワインにも、ノンアルコール商品があるのをご存じだろうか?

ワインに憧れはあるものの、アルコール度数が高いため、手を出せずにいる人も少なくないだろう。しかし、ノンアルコールワインなら、アルコールが苦手な人でも気軽にワインの風味を楽しめる。

この記事では、ワインが飲めない人でもワイン気分が味わえる、おすすめのおいしいノンアルコールワインを紹介する。

ノンアルコールワインとはどんなワイン?

ノンアルコールワインとはそもそもどんなワインなのか、ご存じない人も多いのではないだろうか。まずは、ノンアルコールワインは通常のワインやぶどうジュースとはどう違うのかについて解説していく。

ノンアルコール=アルコール0.00%とは限らない!

日本の酒税法では、アルコール1%超のものを「酒類」、アルコール1%未満のものを「ノンアルコール」と定めている。そのため、ノンアルコールワインは全てがアルコール0.00%とは限らないので、注意が必要だ。

「アルコールを全く受け付けない」という人やアレルギーがある人はもちろん、ハンドルキーパーや妊婦も、ノンアルコールワインを飲むときは必ずアルコール度数の表記をしっかりチェックしよう。店で飲むときは、スタッフに確認を。

ノンアルコールワインとぶどうジュースはどう違う?

ノンアルコールワインとぶどうジュースは、製造工程に発酵があるかどうかという点に違いがある。

ノンアルコールワインは、果汁を発酵させてまずワインをつくり、その後アルコールを除去してつくる。

一方でぶどうジュースは、果実を搾った果汁をそのまま使用している。ただし、市販のノンアルコールワインの中には、ぶどうジュースが含まれていることもあるため、こちらも購入する前に表記をしっかり確認しよう。

ノンアルコールワインは子どもでも飲める?

法律的には、アルコールが1%未満であれば「清涼飲料水」と定義される。しかし、前述したように、ノンアルコールワインといえども全てがアルコール0.00%とは限らない。各メーカーでも、ノンアルコールワインは20歳以上の大人が飲むものとして、子どもが飲むことは推奨していない。

子どもは肝臓の分解力など体の機能も未発達なため、少量のアルコールで急性アルコール中毒になることもある。

また、若くしてアルコール依存症になるきっかけともなり得る。子どもの成長を考えて、ノンアルコールワインを子どもに飲ませることは避けた方がよいだろう。

ノンアルコールワインのつくり方

ノンアルコールワインは、大きく分けて2種類のつくり方がある。

1つは、いったんワインをつくってから、アルコールを抜き取る方法。もう1つは、最初からアルコールを生成させない方法だ。ここからは、それぞれのつくり方について解説する。

アルコールを後から抜き取るつくり方

ノンアルコールワインのつくり方の1つ目は、いったんワインをつくった後でアルコールを抜き取るという方法だ。

アルコールを抜き取る方法としては、以下のような方法がある。

●ワインの沸点を下げてアルコールだけを除去する「蒸留法」
●特定の物質だけを浸透させる半透膜を使い、アルコールを分離させて除去する「逆浸透膜法」
●遠心力を使い、香りとアルコールを分離させて除去する「揮発性物質回収法」

どれも緻密な作業だが、その分、この製法でつくられたノンアルコールワインは、ワインと同じように香りや風味をしっかり楽しめるものになっている。

アルコールを生成させないつくり方

もう1つは、製造工程で、アルコールを生成させないようにする方法だ。

ぶどうの糖分を減らしたり、アルコール生成の少ない酵母を使ったりして、アルコールの生成を抑える。また、発酵中の温度を低く保つことで、アルコール生成量を抑制する方法もある。

さらに、アルコール生成量が増える前に発酵を途中で止めるというつくり方もある。

ノンアルコールワインの選び方を伝授!

ノンアルコールワインの選び方は、基本的には通常のワインと同じ。好みの味で選ぶのはもちろん、料理とのペアリングを考えるのも楽しい。飲み慣れてきたら、ぶどうの品種にこだわるのもいいだろう。

好みのテイストで選んでみよう

ノンアルコールワインも辛口や甘口などテイストが分かれているため、通常のワインと同じように、好みのテイストで選ぶのも1つの方法だ。

すっきりしたテイストが好みなら、辛口を。こちらは料理ともペアリングしやすいだろう。濃厚さを好むなら甘口ワインもおすすめ。こちらは、料理のほか、フルーツやスイーツといった甘い食べ物とも相性がいい。

料理に合わせて選んでみよう

ノンアルコールワインを料理と合わせる場合も、基本はワインと同じ考え方でOKだ。

赤のノンアルコールワインなら、肉料理やスパイシーなメニューと。白のノンアルコールワインなら、魚料理と。白は濃厚なクリーム系の料理とも相性がいいので、ぜひ試してみてほしい。

ぶどうの品種で選んでみよう

味わいにさらにこだわるなら、ぶどうの品種からお気に入りの1本を選ぶ方法もある。通常のワインと同様に、ノンアルコールワインもぶどうの品種によってその味わいに特徴が出る。

赤で、まろやかな飲み口を好むならメルロー、重厚な味わいを好むならカベルネ・ソーヴィニヨンがおすすめ。白なら、ソーヴィニヨン・ブランやシャルドネがよく合う。

赤・白・泡から厳選! おすすめのノンアルコールワイン7選

ノンアルコールワインにも、赤や白、スパークリング(泡)などのタイプがある。世界各地でさまざまなノンアルコールワインがつくられているが、おすすめを紹介する。

ネオブル ヴィンテンス ソーヴィニヨン・ブラン

原産国:ベルギー
種類:白
アルコール度数:0.0%
味わい:―
品種:ソーヴィニヨン・ブラン
特徴:独自技術「低温低圧蒸留」により、ワイン本来の風味を損なわずアルコールを除去
参考小売価格:1380円

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ピエール・ゼロ シャルドネ

原産国:フランス
種類:白
アルコール度数:0.0%
味わい:辛口
品種:シャルドネ
特徴:ノーベル賞授賞式の晩餐会で2年連続採用された。辛口の白ワインを思わせるテイスト
参考小売価格:1200円

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インヴィノ・ヴェリタス・ホワイト

原産国:ドイツ(ぶどう産地:スペイン)
種類:白
アルコール度数:0.0%
味わい:中口
品種:アイレン
特徴:スペインを代表するぶどう品種アイレンを使用し、ドイツ最先端の脱アルコール技術で製造した「インヴィノ・ヴェリタス・ホワイト(インヴィノ・ヴェリタス・ビンセロ・ブランコ)」。かすかな酸味がある
参考小売価格:1320円

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カールユング メルロー

原産国:ドイツ
種類:赤
アルコール度数:0.5%未満
味わい:やや辛口
品種:メルロー
特徴:ワイン本来の味わいはそのままに、より多くのポリフェノールを含む
参考小売価格:1540円

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カツヌマグレープ ルージュ

原産国:日本
種類:赤
アルコール度数:0.00%
味わい:やや甘口
品種:ぶどう(品種記載なし)、クランベリー
特徴:国産ノンアルコールワイン。緑茶をベースにしたエレガントな味わい
参考小売価格:1008円(税込)

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マノワール・デ・サクレ ソー・ジェニー

原産国:フランス
種類:ロゼ・スパークリング
アルコール度数:0.00%
味わい:やや辛口
品種:ガメイ、プールサール、シャルドネ、ミュスカなど
特徴:フランス産のぶどう果汁も使用。カタール航空のファースト・クラスでも飲まれている
参考小売価格:3300円

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カプリース ブリュット

原産国:南アフリカ
種類:白・スパークリング
アルコール度数:0.00%
味わい:辛口
品種:シャルドネ
特徴:南アフリカで4代続く名門ワイナリーが手掛ける。高級ワインからアルコールだけを抜いており、シャンパンと遜色がないと好評
参考小売価格:1290円

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アンナ スピナート ゴッチェ・ディ・ルナ オーガニック スパークリング ジュース

原産国:イタリア
種類:白・スパークリング
アルコール度数:0.00%
味わい:やや甘口
品種:シャルドネ
特徴:有機栽培のシャルドネを100%使用
参考小売価格:1410円

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ここまでノンアルコールワインについて解説をしてきたが、興味を持っていただけただろうか。

一口に「ノンアルコールワイン」と言っても、その製法や味わいもさまざま。通常のワインと同じで豊富な種類の商品があるため、ハマればハマるほど楽しみ方も広がっていくだろう。

ランチと一緒に何か飲みたいときや、あまりアルコール度数の高いワインを選べない場などで、ノンアルコールワインをチョイスするのもスマートだ。ぜひ、ワインの選択肢の1つとしても、ノンアルコールワインに注目してほしい。

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About the author /  KYOKO
KYOKO

出版社勤務を経てフリーランス編集ライターに。旅、グルメ、美容を中心に執筆や編集を行っている。大酒飲みで、旅先でご当地酒を飲むのが好き。最近はビオワインにハマリ中。