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「シャンパンは高い」――。華やかなシーンで飲まれることが多いシャンパンに、高級なイメージを持つ人は多いかもしれない。実際に、人気のシャンパンには、1本数万円の高級なものもある。一方で、5000円以下の手頃な価格でおいしいシャンパンも多くある。シャンパンには実は、さまざまなラインアップがあるのだ。
この記事では、家飲みなどカジュアルにシャンパンを楽しむときにぴったりな、手頃でおいしい“安うま”なシャンパンをご紹介。コンビニやスーパー、デパートなど、身近な店でおいしいシャンパンをゲットしよう。
シャンパンとは?
安くておいしいシャンパンを紹介する前に、まずはシャンパンについておさらいをしよう。
シャンパンは、栓を抜くと気泡が立ち上がる、スパークリングワイン(発泡性ワイン)の1種だ。シャンパーニュとも呼ばれるように、フランスのシャンパーニュ地方で、主に黒ぶどうのピノ・ノワールやピノ・ムニエ、白ぶどうのシャルドネなどを使ってつくられる。また、生産地や品種だけでなく、製法にも厳密な決まりがある。厳しい製造条件をクリアし、原産地統制名称(AOC)で認定されたものだけが「シャンパン(シャンパーニュ)」と呼ばれるのだ。
このような厳格なルールで製造されるシャンパンは、品質が高く価格も高めだ。中でも、“シャンパンの祖”と言われるドン・ピエール・ペリニヨンの名前を冠した「ドン・ペリニヨン」が高価なシャンパンとして有名になったところから、“シャンパンは高い”というイメージが広まった。
確かに高級シャンパンも存在するが、その一方で、日常的に楽しめる手頃なシャンパンも少なくない。
安くておいしいシャンパンの選び方
安くておいしいシャンパンを選ぶポイントは、3つある。1つ目はシャンパンの色、2つ目は料理との相性、そして3つ目はサイズ(容量)だ。
色で選ぶ
シャンパンの種類には、「白」と「ロゼ」がある。それぞれ風味は異なるが、安いのは、ずばり白だ。
価格の違いは製法にある。白とロゼではシャンパンの製造工程に違いがあり、どちらかというと、白の方が工程を簡略化しやすい。そのため、白の価格がより安くなる傾向がある。
料理で選ぶ
シャンパンも通常のワインと同様、料理に合わせて選ぶと間違いが少ない。
シャンパンに使われる品種には、甘い香りとコクが特徴の黒ぶどうと、かんきつ系のような酸味とさっぱりした味わいの白ぶどうがある。通常のワインと同じく、肉料理には黒ぶどう(赤)、魚介や日本料理には白ぶどう(白)と覚えておこう。
・肉料理=ブラン・ド・ノワール(黒ぶどう品種のピノ・ノワールとピノ・ムニエ)
・魚介料理、日本料理=ブラン・ド・ブラン(白ぶどう品種のシャルドネ)
幅広い料理と合わせたいなら、黒ぶどうと白ぶどうのブレンドがおすすめだ。コクと酸味のバランスが程よく、デザートにもぴったりな味わいが醸し出される。
・料理を選ばない=ブレンド(黒ぶどう×白ぶどう)
サイズ(容量)で選ぶ
発泡性のあるシャンパンは、一度開栓したらその場で飲み切ることが理想的。そのため家で楽しむなら、容量の少ないハーフボトルやベビーボトルがおすすめだ。これらのボトルはフルボトルと比較して価格が安く、2000円前後でも上質なものを味わうことができる。容量が少ないものをまとめ買いして、毎日少しずつ楽しむというのも手だ。
ハーフボトルがおすすめ! 有名ブランドのシャンパン
シャンパンには、伝統あるメゾンがつくる高級ワインが多くある。ボトルには手が届かないが、一度は味わってみたい……という人には、ハーフボトルがおすすめだ。
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覚えておきたいフランス・シャンパーニュのつくり手5選
モエ・エ・シャンドン モエ アンペリアル
シャンパンの最高峰「ドン・ペリニヨン」を手掛けるモエ・エ・シャンドンが展開する、もう1つのシャンパンブランド。1869年に誕生した「モエ・アンペリアル」は、「モエ・エ・シャンドン」ブランドを代表する1本。
味わい:辛口
アルコール度数:12.0%
参考小売価格:ハーフボトル 4620円 /フルボトル 7425円(各税込)
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ヴーヴ・クリコ イエローラベルブリュット
240年以上もの歴史を持つヴーヴ・クリコは、“ラ・グランダム(偉大なる女性)”とたたえられる、マダム・クリコが世界的なシャンパーニュブランドへと成長させたことで知られる。鮮やかな黄色のラベルが目印の「ヴーヴ・クリコ イエローラベルブリュット」は、さまざまなぶどうをブレンドしてつくられる。
味わい:辛口
アルコール度数:12.0%
参考小売価格:ハーフボトル 3828円/フルボトル 6138円(各税込)
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テタンジェ ブリュット・レゼルヴ
創業から4代目になるテタンジェ家が、現在でも家族経営を続けるメゾン。「テタンジェ ブリュット・レゼルヴ」は、歴代のフランス大統領が主催する公式晩餐会でも使われるシャンパン。
味わい:辛口
アルコール度数:12.5%
参考小売価格:ハーフボトル 4514円/フルボトル 7599円(各税込)
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5000円以下で買える、“安うま”シャンパン
気軽にシャンパンを楽しみたいときには、コンビニやスーパー、酒販店などの身近な店で買える、5000円以下のシャンパンがおすすめ。安くてもおいしい、高コスパワインが多くある。
アンリ・ブラン シャルル ヴェルシ キュヴェ ド レセルヴ ブリュット
コンビニエンスストアのナチュラルローソンや酒専門のチェーン店リカーマウンテンで取り扱う、コストパフォーマンスに優れたシャンパン。世界最優秀ソムリエも絶賛したというシャンパンを3000円台で味わえる。
味わい:辛口
アルコール度数:12.5%
参考小売価格:3535円(税込)
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メアリー・ステュアート・キュヴェ・ド・ラ・レーヌ・ブリュット/ロゼ
イオンでは、120年の歴史があるメアリー・ステュアートから、白(ブリュット)とロゼのシャンパンを3000円台で直輸入販売している。特にロゼは、「サクラアワード(“SAKURA” Japan Women’s Wine Awards) 2021」でシルバーを受賞した逸品だ。
味わい:辛口
アルコール度数:12.0%
参考小売価格:ブリュット 3608円/ロゼ 4158円(各税込)
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ニコラ・フィアット セレクション ブリュット
1972年創立の比較的新しいメゾンだが、フランス国内でも人気の高いニコラ・フィアット。メゾンのスタンダード・キュヴェであるこのシャンパンは、3年間熟成させたクリーミーな味わいで、さまざまな料理によく合う。成城石井やイオンなどで購入できる。
味わい:辛口
アルコール度数:12.0%
参考小売価格:3509円(税込)
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よりお手頃に楽しむならスパークリングワインも視野に
シャンパンは、サイズ(容量)やぶどう品種に気を配れば、手頃ながら本格的な味わいのものがスーパーなどの身近な店で手軽に手に入る。高級ブランドでも、ドン・キホーテやネットショップで安く手に入る場合がある。ただし、並行輸入品の可能性もあるため、気になる人は並行輸入品か正規品か確認して購入しよう。
また、シャンパンはスパークリングワインの1種なので、シャンパンに限定せずスパークリングワインにまで範囲を広ければ、さらにコストパフォーマンスの良い1本が見つかりやすくなる。日本では知られていないが、海外で高く評価されている直輸入のスパークリングワインなど、思わぬ掘り出し物に出会うこともあるので、身近な店でぜひチェックしてみよう。