「ワイン」と言えばフランスやイタリア、アメリカ、チリなどでつくられたワインが思い浮かぶかもしれないが、日本にも100%国産のぶどうを使い、国内のワイナリーで醸造・瓶詰した「日本ワイン」がある。
日本のワイン好きは「日本ワイン」をどう見ているのだろうか。メルシャンが2015年10月29日に、ワイン好きの男女416名を対象とした「日本ワインの注目度に関する意識調査」の結果を発表しているので、その内容を紹介していきたい。
ワイン好きの約9割が日本ワインに興味あり
まず、メルシャンは「1カ月にワインを1回以上飲む」「1000円以上のワインを買う」人々をワイン好きと定義し、条件を満たす人にアンケートへの回答を求めた。
すると、ワイン好きの約3割が日本ワインに「非常に興味がある」と答え、約6割が「やや興味がある」と回答。日本ワインに「興味がある」と回答した人は、合計で88.7%にも上っている。
購入したいと考えている人もほぼ同じ割合。9割近くのワイン好きが「日本ワインに興味があり、さらに購入したい」と考えているようだ。
なぜ日本ワインに惹かれるのか
9割ものワイン好きが日本ワインに惹かれる理由は、「日本産のぶどうを使ったワインを飲みたいから」(78.1%)が最も多く、「おいしいから」(39.3%)、「ぶどう作りにこだわりを持っているから」(29.1%)といった回答が続く。
他にも「生産者の顔が見えるから」(23.5%)、「希少価値があるから」(16.9%)など、日本ならではのワインに期待を持っていることがうかがえる結果となった。
他にも「海外からの評価が高いから」(10.8%)、「コンクールで賞を受賞しているから」(7.5%)といった、ワイン好きらしい声も上がっている。
イタリア産よりフランス産より日本産を飲みたい
続いてどの国で生産されたワインを飲みたいかと質問すると、数あるワイン産出国を抑えて、日本産が1位となった。
結果は以下の通りだ。
1位 日本(80.5%)
2位 イタリア(62.5%)
3位 フランス(62.3%)
4位 チリ(46.9%)
5位 スペイン(48.8%)
6位 オーストラリア(28.1%)
7位 アメリカ(20.7%)
しかも2位以下を大きく引き離している。
日本ワインは高価格が選ばれる?
日本ワインの1本当たりの購入価格について聞くと、普段購入しているワインの価格帯でも最も多い「1000円以上3000円未満」が52.9%だった。
「5000円以上」と回答したのは、全体の20.5%。普段から同価格帯のワインを購入している人の割合(12%)よりも、8ポイントも高い結果となった。
同調査ではこの結果から「日本ワインは、より高価格帯が選ばれる傾向にあると考えられます」とまとめている。
手土産としても選ばれる日本ワイン
ワインを手土産として購入する場合にも、「日本ワイン」を選ぶ人が55.8%を超えた。続いて「輸入ワイン」が35.3%、海外輸入のぶどうなどを使用して日本で醸造・瓶詰をした「国産ワイン」は1割未満に留まった。
日本ワインに対する期待と注目度の高さがうかがえる結果となったと言えるのではないだろうか。