「NAGANO WINE FES. in TOKYO」に参加したワイナリーを紹介していく本企画、今回は長野県塩尻・桔梗ヶ原地区でワインづくりに取り組むサントリーを紹介する。
山梨の甲州に匹敵するブランドへ、長野・塩尻のメルロを育てていきたい
――ここ最近の長野ワインに対する評価について、どのように感じていますか。
長野ワインに対する評価・注目は、年々高まってきていると感じています。
日本でも少しずつワインを楽しむ習慣が定着し、各地でワイナリーが増えてきています。その中でも、長野のワインやぶどうには歴史があります。日本で有名な産地・ぶどう品種と言えば、山梨の甲州などが思い浮かびますが、サントリーが手掛ける長野・塩尻のメルロも甲州に匹敵する日本ワインのブランドとして育てていきたいと考えています。
――塩尻でメルロを育てる魅力は、どんなところにあるのでしょうか。
サントリーが塩尻にワイナリーを設立したのは1936年のことです。そこから現在に至るまで、塩尻でワインづくりに取り組んでいます。
そして、塩尻でメルロを栽培し始めたのが1970年代後半のこと。登美の丘ワイナリーの自園で培った栽培の知見を活かして、、良質なメルロが育つように塩尻の農家さんたちとともに地道な取り組みを続けてきました。
それまで、塩尻で育てていたぶどう品種はコンコードやナイアガラが中心。メルロを収穫できるようになるまで、5年以上の歳月が必要でした。
おいしいワインを提供できるようになるまで、そこからさらに時間がかかりました。塩尻は寒暖差の大きな独特の気候で、メルロの栽培に適した土地だとは思います。ただ、それに加えて、メルロの適切な栽培方法を見つけ出そうと尽力してきてくれた農家の皆さんの努力があったからこそ、ようやく最近になって、優れたワインを提供できるようになってきたのかなと感じています。
――今回、出品しているワインの中で、おすすめの1本は?
「サントリー ジャパンプレミアム 塩尻メルロ」です。先ほどお話ししたように、サントリーが塩尻の皆さんと一緒に育ててきたメルロを使ってつくったワインです。サントリーの塩尻シリーズの中でも、看板商品と言えるでしょう。
飲んでいただいたお客様からは「本当においしい」と評価いただいています。日本ワインらしい優しさ、繊細さがありながら、骨格がしっかりして凝縮感のあるワインです。ぜひお試しください。