コラム

2019~20年のワイン市場、「オーガニック」「ロゼ」「シュナン・ブラン」がトレンドに?|Sopexa「WINE TRADE MONITOR 2018」

Sopexaは、日本をはじめとする主要6市場を対象にした「WINE TRADE MONITOR(ワイントレードモニター) 2018」を2018年10月9日に発表した。

Sopexaは、世界のワイン市場についてリサーチを行っている。今回発表した2018年の調査結果では、アメリカ、日本、中国、香港、ベルギー、カナダの主要6市場の輸入業者、卸売業者、小売業者を含む781の専門家を調査対象とし、今後2年間の市場展開および傾向を予測した。

今回は、調査結果の「活気づくワインカテゴリー」「ぶどう品種のトレンド」にポイントを絞って紹介する。

活気づくワインカテゴリー

オーガニックワインがトップ3入り

調査対象となった6市場のうち、中国と香港を除いた4市場の調査対象者の35%以上が、オーガニックワインやビオディナミワインは、今後2年間で大幅に売り上げが増加するとの見解を示している。これらの増加率はヴァラエタルワイン(単一品種ワイン)の増加率を凌ぐとも考えられており、こうした動向はベルギーと日本で顕著に見られる。日本では、可能な限り自然に寄り添い、自然の力を存分に引き出してつくる“自然派ワイン”への人気が高まっていて、こうした動向の一因となっていると考えられる。

銘柄ワインも好調

Chianti
ボルドーやキャンティといった原産地呼称統制(AOC)に基づいた“銘柄ワイン”の売り上げは、これまでで最大の増加が見込まれている。中でも、中国と香港で大きな成長が見込まれるが、この2つの市場に限らず、調査対象となった6市場全てで売り上げの増加を記録している。今後2年間においても、ワインの売り上げで最も重要な位置を占めると考えられている。

北米ではロゼワインが安定した人気を誇る

北米では、調査対象者の4人に1人、カナダに限ると2人に1人が、ロゼワインの売り上げは今後ますます増加すると予測している。アメリカとカナダの両市場において、ロゼワインの売り上げは増加しており、今後もその傾向は続くと考えられている。

ぶどう品種のトレンド

Grapes Triumph

不動の人気を誇る4品種

Cabernet Sauvignon.
カベルネ・ソーヴィニヨン、シャルドネ、ピノ・ノワール、メルロの4 品種は、今後2年間もこれまでと変わらず人気があり、需要が高いと予測されている。

この4品種について簡単に説明すると、カベルネ・ソーヴィニヨンは赤ワインに使用される黒ぶどう品種で、栽培面積は世界第1位。色が濃く、しっかりとしたタンニンを特徴とする。シャルドネは、白ワインに使用される白ぶどう品種で、シャルドネのワインは“白ワインの女王”と呼ばれるほど、高級なものが多い。テロワールや醸造方法の影響を受けやすい品種でもある。ピノ・ノワールは、赤ワインに使用される黒ぶどう品種で、フランスのブルゴーニュ地方が原産とされている。病気に弱く、栽培が難しい品種だが、繊細な味わいを持つ。メルロは、赤ワインに使用される黒ぶどう品種で、栽培面積はカベルネ・ソーヴィニヨンに次いで世界第2位。カベルネ・ソーヴィニヨンやカベルネ・フランとブレンドされることが多い。

他に調査では、中国や香港でシラーズ種のワインの売り上げが伸び、ベルギーではグルナッシュの人気が高いという結果が出ている。このことから、先述した4品種以外で注目すべき品種として、 シラーズ、グルナッシュが挙げられる。シラーズは、シラーとも呼ばれる赤ワイン用の黒ぶどう品種。1990年からの20年間で栽培面積が5倍以上に増え、世界的に人気が高まっている。グルナッシュは、栽培面積が減少傾向にあるものの、世界各地で栽培されている。他の品種とブレンドして使用される他、酒精強化ワインやロゼワインの原料としても使用される。そのため、ロゼワインなどの需要が伸びれば、増加の見込みもある。

カベルネ・ソーヴィニヨンをはじめとする4品種は、今後も需要の高い品種であることに変わりはないが、北米ではシャルドネの人気にやや陰りが見え始めている。シャルドネに代わって、アメリカではシュナン・ブランが、カナダではソーヴィニオン・ブランが売れ行きを伸ばしているようだ。

シュナン・ブランが新しいトレンドとなるか!?

2006 Beringer Chenin Blanc

今回の調査で注目すべきは、アメリカでは白ワイン用ぶどう品種の中でシュナン・ブランの人気が高く、売り上げの増加が見込まれていることだ。

シュナン・ブランは、フランスのロワール地方が原産と言われているが、現在はニューワールドの南アフリカやオーストラリア、アメリカなどで多く栽培されている。甘口から辛口ワインまでつくれる品種で、スパークリングワインや貴腐ワインに代表されるデザートワインにも使用される。多くのワインで使用されているにもかかわらず、今まではあまり名が知られていなかった。

アメリカは、ラベルにぶどう品種を表示した「ヴァラエタルワイン(Varietal Wine)」の主要市場であることから、今後シュナン・ブランという品種のネームバリューがワイン市場全体で上がる可能性がある。そのため、シュナン・ブランが新しいトレンドとなり得るのではないかとも見られている。

<関連リンク>
【WINE TRADE MONITOR 2018】世界のワイン市場トレンド分析と展望を発表

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