生産量・人気共に上昇を続けるニュージーランドワイン。ニュージーランドワインを好きになり、現地に足を運んでみたいと考える人もいるかもしれません。
そこで今回は、個人旅行専門店「グローバルネット・ニュージーランド」の上田弘代表に、ニュージーランドやワインの魅力、ワイナリー巡りのコツについて伺ってきました。
効率的に回るなら、ツアーへの参加がオススメ
――ニュージーランドでワイナリー巡りをするときのポイントを教えてください。
ニュージーランドも飲酒運転禁止です。「自分でレンタカーを借りて……」と考えている方は、ワインの試飲ができなくなります。
効率良くワイナリーを巡るには、地元のツアーに参加するのが一番です。都市部であれば、日本語ガイドが説明してくれるツアーもあります。
日本語を話せるガイドさんが、ニュージーランドワインを詳しく教えてくれるので、言葉の壁がなく、理解しやすいのがポイントです。もちろん英語に自信のある方は、英語のツアーでもいいでしょう。
もし、あらかじめ決められたルートで行動をしたくないのなら、現地を良く知るガイドをチャーターして、ワイナリーを巡るのもいいでしょう。ガイドのチャーター料金は、グローバルネットの場合、1日400 NZドル(約3万2900円)~です。レンタカーやガソリン代などが別途かかります。
また、夏の間はホテルがいっぱいになるので、ホテルやツアーは予約してから行った方が、無駄な時間が省けます。
――ワイン愛好家にオススメの地域はどこですか?
ニュージーランドは日本と同じく縦に長い国です。南北では気候が異なり、その地方に合ったぶどうが育てられています。
ピノ・ノワールに定評があるのは、オタゴ地方です。ソーヴィニヨン・ブランやピノ・ノワールが栽培されているマールボロ地方では、ヴィンヤードホテルに宿泊しながらワイン三昧のひとときを過ごすことができます。
また、オークランドからフェリーに乗れば、ワインで有名なワイヘキ島へ到着します。そこでは市内からわずか45分とは思えないくらいの大自然が待ち受けています。
ニュージーランドの広さは日本の7割ほどですので、国内線を利用すれば南北両島を旅行するのも比較的簡単です。
ワイナリーでゆっくりと時間が過ごせるのは冬
――日本では長期休暇を取りやすい夏の時期、ニュージーランドの季節は冬でワイナリーはオフシーズンとなります。冬のワイナリー巡りの楽しみ方について教えてください。
観光のためであれば、正直なところ夏(10~3月)の方がいいです。だからこそ冬には観光客が少なく、ワイナリーではゆっくりとした時間が過ごせます。
また、オフシーズンのため航空券が安くなります。ホテルも4~9月は閑散期レートなのでお手頃です。
冬の時期でもオークランドの平均気温は10.6℃。平均気温が5.2℃である東京の冬に比べても、かなり過ごしやすいです。
また、ワイナリーは冬の間もセラードアを設けて、ワインのテイスティング販売を行っています。これはオークランドといった比較的暖かい北島に限らず、南島も同様です。
――冬が旬の食べ物はありますか?
ひとつはオイスターですね。オークランド市内では、Depot Eatery & Oyster Barというお店が有名です。予約を取らないお店なので、行ってみて待つしかありません。内装も人気で、このレストランを手本にしたお店があるほどです。
もうひとつは、ホワイトベイト(Whitebait)。日本で言うしらすになりますが、生では食べずに、卵と小麦粉でパンケーキみたいにして食べるのが一般的です。
8~11月の期間だけ漁が許されている魚で、この時期はカフェなどでもメニューに登場します。
冬にもガイド付きツアーに参加可能
――ワイナリーツアーにはどんなものがありますか?
ニュージーランド全域で、ワイナリーツアーは1年中催行しています。ただし、冬の期間中は、一部の地域で毎日催行していないので確認が必要です。
[ツアーの一例(オークランド周辺)]
《ワイヘキ島ワイナリー&ランチ》日本語ガイド
【料金】大人330 NZドル(約2万7000円)、子供(5~11歳)165 NZドル(約1万3500円)
【ツアー時間】 9:00~16:30
【料金に含まれるもの】
・送迎サービス
・クルーズ代
・日本語ガイド
・ランチ代
《ワイヘキ島ワイナリーツアー》英語ガイド
【料金】140 NZドル(約1万1500円)
【ツアー時間】 12:30~17:00(フェリー乗車時間含む)
【料金に含まれるもの】
・ワイヘキ島への往復フェリー
・ワイナリー3軒ほど
・ワインテイスティング代(1カ所で簡単なおつまみ)
・ワイヘキ島内の1日バス乗り放題券
*5~9月は月・火の催行なし
※2017年7月時点の情報です。
「ぜひお気に入りの1本を見つけて」
――上田さんが好きなニュージーランドワインは何ですか?
全部好きですね。銘柄は絞れませんが、ぶどう品種で言うと、シャルドネやオタゴ地方のピノ・ノワールが好きです。
――ワイン愛好家へメッセージをお願いします。
近年ニュージーランドワインは、国際的なワインコンペで上位に選出されるなど、その実力は国際市場でも認められています。
ニュージーランドには現在約700軒のワイナリーがあり、多くのワイナリーはセラードアを設けてワインの試飲販売を行っております。
関税無しで日本に持ち込めるワインは1人3本となっておりますが、関税枠を超えても1本につき100円少々と、決して高い金額ではありません。
ぜひお気に入りの一本を購入して日本へお持ち帰り下さい。
<取材協力>
グローバルネット・ニュージーランド
Global Net New Zealand Ltd.
http://www.globalnetnz.com/
創業15年となる「ニュージーランド旅行専門店」。
短期・長期の旅行から、ファームスティ、ロングスティ、スキー&スノーボードといった個人旅行の手配を取り扱っている。