コラム

ニュージーランドで買ったお土産ワイン、どうやって日本へ送ればいい?[現地取材]

ニュージーランドのワイン事情をお伝えしている本シリーズ、前回はお土産用のワインを購入するときのコツをお届けした。

家族経営の小さなワイナリーが多いニュージーランドを訪れてみると、日本では手に入らないおいしいワインと巡り合うこともあるだろう。そんなワインをニュージーランドで購入した後、安全に日本へ持ち込むにはどうすればいいだろうか。

郵便を取り扱っている店から別送品として送ろう

ニュージーランドから日本へワインを送る方法の1つとして、郵便局で箱を買って自分で梱包をして国際便で送る方法がある。

日本のようないわゆる郵便局ではなくても、ニュージーランドでは次のようなマークのあるお店で郵便物を取り扱ってくれる。

赤い看板が目印

店内には郵送コーナーがある

また、各種サイズの箱のほかに、ワイン1本用の箱が5ドルで販売されていることもある。ワインを包む梱包材も購入可能だ。

送料は重さと箱の大きさによるが、44×31×22.5cmの箱を使った場合、5kg以上で送料は100 NZドル(約8230円)を超える。ワイン用の箱で30 NZドル程度が必要だ。

ジャパンスピードパックを利用して別送品として送る

自分で梱包や発送手続きをすることが不安な人には、「ジャパンスピードパック」がおすすめだ。

発泡スチロールの箱にワインを入れてくれて、安全に日本へ郵送できる。

料金は750mlのボトル6本で170 NZドル(約1万3990円)。12本で245 NZドル(約2万160円)。梱包材代も料金に含まれている。

受託手荷物に入れる

割れないようにしっかりと梱包をした上で、受託手荷物に入れる方法もある。その際、梱包材やワイン用の箱のみを郵便局で購入してもいい。

ワインを購入した店舗によっては、お願いしたらしっかりと梱包をしてくれることもある。

ただし、荷物の重量がオーバーした場合には、追加料金を支払うこととなるので注意が必要だ。

参考記事:ニュージーランド旅行のお土産にワイン! スーパー、専門店、免税店、どこで買うべきか

ワイナリーで送ってもらう

テイスティングをしたワインが気に入った場合、購入本数によっては日本に送ってくれるワイナリーもある。

もちろん送料を支払う必要があり、ワインのプロの手で梱包してもらえる安心感がある。ただ、対応していないワイナリーもあるようなので注意してほしい。

出国手続き後に購入して機内に持ち込む

重量オーバーや割れるのが心配な人は、出国手続き後の免税店で購入する方法もある。

ただし、テイスティングはできず、自分が欲しい銘柄がない可能性も当然あるだろう。

注意事項は?

重量オーバーや梱包のほかに、次の3点については注意しておいてほしい。

●免税枠はボトル3本まで
ワインの免税枠は1人当たりボトル3本までだ。ただし、超過してしまってもかかる関税は1本あたり120円程度。あまり気にしなくてもいいだろう。

●別送品と分かりやすく表示し、別送品申告をする
品物の外装や税関告知書、送り状などに「別送品(Unaccompanied Baggage)」と表示し、帰国時の空港で携帯品・別送品申告をする必要がある。

携帯品・別送品申告の方法も簡単だ。
1)「携帯品・別送品申告書」(2通)を帰りの飛行機内で受け取って記入する
2)帰国した空港の税関で手続きをして申告書にスタンプを押してもらう
3)必要に応じて関税の支払いを済ませる
4)別送品が日本に到着すると税関からお知らせが届くので、税関でスタンプを押してもらった「携帯品・別送品申告書」をお知らせに書かれている住所に送る
5)荷物が送られてくる

荷物に別送品と書かなかった場合、「国際郵便物課税通知書」という関税納付の通知がくることがある。せっかくの免税枠が使えなくなってしまうことがあるので注意してほしい。

●乗り換えがある場合は免税店で買わない
ニュージーランドの免税店でワインを安心して購入できるのは、ニュージーランド航空などを利用し、日本まで直行便で帰る場合だ。シンガポール航空やジェットスターなど、乗換がある場合には乗換の国で没収されてしまうので、気をつけてほしい。

<記事協力>
グローバルネット・ニュージーランド

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About the author /  鵜沢 シズカ
鵜沢 シズカ

J.S.A.ワインエキスパート。米フロリダ州で日本酒の販売に携わっている間に、浮気心で手を出したワインに魅了される。英語や販売・営業経験を活かしながら、ワインの魅力を伝えられたら幸せ