ワインの代表的なおつまみと言えば、チーズだろう。赤ワインにも白ワインにも合い、手軽に入手できるのが魅力だ。
そんなワインとチーズの本場・フランスでは2017年夏のトレンドとして、ロゼワインとチーズの組み合わせに注目が集まったそうだ。
実りの秋、食欲の秋を迎えたこのタイミングで、ロゼワイン×チーズのおいしい組み合わせを紹介していこう。
ロゼワインのタイプ別におすすめのチーズを考える
一口にロゼといっても、その味わいや風味はさまざま。製造の方法によって、味わいも変化する。
例えば、ぶどうの粒を軽く圧搾した淡い色の果汁からつくるロゼワインは、渋さのもとであるタンニンが感じられないほど軽い味わいになる。
一方、セニエ法によってつくられたロゼワインは、濃い目の色合い、しっかりした味わい、熟成にも耐えるといった特徴を持つ。セニエ法とは、ぶどうの皮と果汁を一緒に発酵樽に浸け込んだ後、果汁を取り除く工程「セニエ(saignée)」を挟む製法だ。
ライトなロゼワインと特に相性がいいのはフレッシュチーズ
淡い色彩で、軽い口当たりのライトタイプのロゼワイン。相性が良いのは、同じくあっさりとした味わいのチーズだ。
特に熟成させないフレッシュチーズがぴったり。クリームチーズやモッツァレラチーズ、リコッタチーズなどが該当する。そのまま食べてもワインとの組み合わせが楽しめるが、野菜や生ハムと一緒にサラダにする、ハーブを練り込んでフレーバードチーズにする、といった楽しみ方もおすすめだ。
フレッシュチーズ以外では、セミハードチーズもロゼワインとマッチする。日本でも手に入りやすいチーズで、癖がなくて食べやすいのが特徴だ。
風味が強いチーズは、濃いめのロゼと相性がいい
味や風味が強いチーズは、その個性に負けない濃いロゼワインとの相性が抜群。外側を酒や塩水で洗って熟成させたウォッシュチーズや、青カビタイプのブルーチーズなどには、より赤に近いロゼワインをおすすめしたい。口の中に残ったチーズの風味を、骨格の強いロゼワインがきれいに洗い流してくれるだろう。
カマンベールチーズなど、表面を白カビで覆わせることで熟成させるタイプのチーズには、繊細さを持つロゼワインがよく合う。例えばピノ・ノワールからつくられたフルーティーなロゼなどがマッチする。
普段は赤か白を飲んでいるという人も、そもそもワインをあまり飲まないという人も、チーズとロゼワインの組み合わせを試してみてはいかがだろうか。新しい味覚の楽しみ方が見つかるかもしれない。
<情報提供>
Cniel(フランス全国酪農経済センター)/EU(ヨーロッパ連合)