コラム

ブルゴーニュワインを語る上で初めに覚えるべきつくり手4選 ~ 解説:ブルゴーニュ名門ワイナリー

   

ロマネ・コンティを筆頭とし、高級ワインが数多く生産されるフランス・ブルゴーニュ。その産地は北のシャブリから南のボージョレまで、いくつもの地域に分かれ、それぞれが地勢や土壌の特性を生かしたワインを生産している。

そんなブルゴーニュ地方の中でも、コート・ド・ニュイ地区の赤ワインは、世界トップの座に君臨するロマネ・コンティをはじめ人気が高い。

ブルゴーニュのワインのつくり手は、自社で取れたぶどうから生産するドメーヌ、契約農家のぶどうを購入してつくるネゴシアンと大きく2種類に分かれる。他の地方と比べて小さな生産者が多く、家族経営のワイナリーも多い。

その中でも、世界的に飛躍する発展を遂げた主だった名門ワイナリーを本記事の後半からご紹介しよう。

ブルゴーニュワインの特徴

ブルゴーニュでは、数種類のぶどうしかワインに使わない。

まず白ぶどうは、シャルドネがほとんどだ。その他、AOCブーズロンやクレマン・ド・ブルゴーニュなどに使われるアリゴテという品種がある。

次に黒ぶどうだが、ブルゴーニュの代表格はピノ・ノワールだ。ブルゴーニュの土壌や気候と相まって、高貴で繊細な味わいになり、熟成可能年数も長い。

またボージョレ地区を中心として栽培されるガメイのことも覚えておきたい。ガメイはいちごを思い出させるチャーミングな香りで、早飲みタイプのワインに仕立てられる。

ブルゴーニュの各AOCにおいて、その土地の個性を生かしたワインをつくっているが、大きなつくり手はシャブリからボージョレまで複数の土地に畑を持っている。

主なブルゴーニュのつくり手

それでは、世界規模で愛されるブルゴーニュを代表するつくり手として、ワインバザールがこれまでに取り上げてきたところをいくつかご紹介しよう。

ドメーヌ・ロマネ・コンティ

由緒正しい歴史あるロマネ・コンティの小さな畑から、世界最高峰のワイン「ロマネ・コンティ」を生み出し続けるつくり手。年間6000本ほどしかつくられないことから、愛好家や投資家たちの間で価格が高騰する。

【関連記事】世界に君臨するワイン界の帝王「ロマネ・コンティ」

ROMANÉE-CONTI

ルロワ

「ルロワ」と呼ばれるつくり手には、より正確に言うと、元ロマネ・コンティの共同経営者が自ら立ち上げたドメーヌ・ルロワと、契約農家のぶどうを買い付けるメゾン・ルロワがある。

ドメーヌ・ルロワは畑の状態を最優先にして、自社畑はすべてビオディナミ農法で手入する。ドメーヌを率いるマダム・ルロワの天才的なテイスティング力を武器に、愛されるワインをつくり続けている。

【関連記事】世界一の女性醸造家マダム・ルロワが手掛ける珠玉のワインたち

Lalou Bize Leroy

ルイ・ジャド

世界的に有名になりながらも、謙虚な姿勢を貫き自分たちのできる最高の仕事を淡々と続けるルイ・ジャド。

リーズナブルな価格のものから高級ワインまで、すべてのワインを同等に扱おうと同じデザインのラベルを施している。

【関連記事】「ただ世話しているだけ」。210haもの土地を生かした多彩なワインをつくるルイ・ジャド

Louis Jadot Red Burgundy Wines

ルイ・ラトゥール

フィロキセラによる大被害を転機に、シャルドネ栽培にチャレンジ。見事に白ワイン「コルトン・シャルルマーニュ」を完成させた老舗メゾンだ。

コスパの良さに定評があり、日常価格のものから品の良い味わいを楽しめる。

【関連記事】”ブルゴーニュの白”の代表格「コルトン・シャルルマーニュ」を生んだルイ・ラトゥール

Louis Latour Corton Charlemagne 2006

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で
About the author /  Yayoi Ozawa
Yayoi Ozawa

フランス料理店経営ののち、ワインとグルメ、音楽を専門とするライターへ転身