2022年03月

奈良県大和郡山市の特産品、いちじくワイン「無花果の一滴」発売

奈良県大和郡山市は2022年2月24日、名産品のいちじくを原料とし、本格的な醸造過程を経てつくった、いちじくワイン「無花果の一滴(いちじくのいってき)」を発売すると発表した。いちじくの果皮由来の淡いピンク色と、芳醇で上品な香りが特徴のフルーティーなワインで、ラベルは関西文化芸術高校の生徒がデザインしている。

大和郡山市では、1926年(大正15年)からいちじくの栽培が行われている。いちじくは化学肥料に弱いが、当時盛んだった養鶏業から出る鶏ふんを肥料としたこと、また大和郡山の水はけのよい土地柄も相まって栽培が広まり、現在では奈良県最大のいちじく産地に成長した。

そんないちじくを使って地域の特産品をつくろうと開発されたのが、いちじくワインだ。いちじくはぶどうより水溶性の食物繊維であるペクチンが多く、通常のワインのように長期間寝かせて味や香りの変化を楽しむことに向かない。しかし半年以上の試行錯誤の結果、ようやく淡く透き通ったピンクの色彩と上品な甘い香りを持つ果実醸造酒が完成。2020年に初めて販売してから、今年で3年目を迎えることとなった。

2022年は、通常のいちじくワインとスパークリングタイプの2種を販売。昨年初めて発売され、すぐに完売となったスパークリングワインは、伝統的なシャンパンの製法を応用し、酵母を添加して瓶内2次発酵により炭酸ガスを自然に発生させる本格的な方法を採用している。さらに、瓶を毎日8分の1ずつ回転させて澱(おり)引きを促すルミアージュという方法により、短期間で濁りの少ない澄んだワインに仕上げている。

価格(税込)は、いちじくワイン「無花果の一滴」720mlが1760円、360mlが1045円、いちじくワイン「無花果の一滴」スパークリング750mlが2750円。3種合計で約5600本を製造・販売する予定だ。

<関連リンク>
奈良県大和郡山市の逸品!いちじくワイン「無花果の一滴」!

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で
About the author /  tomo

量販店の販売員、製造メーカーの設計部を経て、フリーライターに転身。ゆっくりお酒を飲みながら愛猫と戯れる夜のひと時に幸せを感じている。