JR東日本グループは2022年12月12日、専用セラーで日本ワインを貯蔵する「アニバーサリーワイン」事業を開始した。国の指定重要文化財である東京駅丸の内駅舎の中にある、東京ステーションホテル内の専用セラー「THE CELLAR」でワインを保管できる。
日本ワインは、2018年に「国産ぶどうのみを原料とし、日本国内で製造された果実酒」という定義が適用されて以来、年々注目度が増している。生産者やワイナリーも各地に誕生しているが、その多くは山梨県・長野県などの東日本エリアに集中している。
JR東日本グループでは、同エリアにおける日本ワインを通じた地域活性化を目指し、ワインの楽しさの1つである“時間の経過によって味わいが変わること”を感じてもらおうと、日本ワインを貯蔵できる事業を開始した。
アニバーサリーワイン専用のTHE CELLARには、東京駅高架橋で使用していたレンガを再利用したアートワークを採用。セラー内は温度・湿度を徹底的に管理し、ワインの熟成に最適な環境を提供する。同時に、セキュリティーも強化しており、安全にワインを保管できる。
保管できるワインは、現時点ではアニバーサリーワインで販売するワインのみとなる。第1弾となるのは、熟成に着目し、“数年経過することでさらに味わいが深まるワイン”がコンセプトの「Souvenir(スーヴェニール)」だ。マンズワイン小諸ワイナリー醸造責任者の西畑氏と、東京ステーションホテルのシェフソムリエ鈴木氏が共同で独自のブレンド比率を検討した。
価格は2万2000円(税込)で、1年分の保管料が含まれる。東京ステーションホテル内の「レストラン ブラン ルージュ」で購入が可能で、購入から3カ月経過してから東京ステーションホテル内で楽しむことができる。なお、2年目以降は年間2000円(税込)の保管料が必要となる。