十勝ワインは2023年3月1日、手頃な価格で楽しめる、「町民用赤ワイン」を発売した。北海道産のぶどうのみでつくられたワインで、ワイナリーが独自開発した品種「山幸(やまさち)」も含まれている。
北海道池田町にある十勝ワインは、池田町が危機から脱却する過程で生まれた町営のワイナリーだ。昭和20年代後半の十勝地方は、自然災害や冷害に見舞われ、逆境に立たされていた。そんななか、当時の町長がぶどう栽培を提案。1963年には果実酒類試験製造免許を取得し、自治体が運営するワイナリーが誕生した。池田町では現在も、中学生時代に収穫体験を行い、そのぶどうを使ってつくられたワインを成人式で贈るという取り組みが行われている。
町民の間でワインやワインづくりが浸透している池田町だが、十勝ワインはかつて、町民だけが安い値段で買える「町民還元用ローゼワイン」を販売していた。その精神を引き継ぎ、気軽に楽しめる北海道産ワインとして「町民用ロゼワイン」「町民用白ワイン」などを提供している。
その「町民用」シリーズに新たに加わったのが、「町民用赤ワイン」だ。山幸とツバイゲルトレーベを主体に複数種の北海道産ぶどうをブレンドしている。山幸は、北海道の品種としては初めて、2020年11月に国際ぶどう・ワイン機構(OIV)に登録されている。軽やかな味わいのため、さまざまな料理と相性が良い。
価格は1180円(税別)で、十勝ワイン公式オンラインショップなどで購入できる。
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