2023年12月

「シャトー・ムートン・ロスチャイルド 2021」のラベルに塩田千春氏を採用

アサヒビールは2023年12月4日、エノテカが販売する「シャトー・ムートン・ロスチャイルド 2021」のラベルに、日本人アーティストの塩田千春氏の作品が採用されたことを発表した。

シャトー・ムートン・ロスチャイルドは、フランス・ボルドー地方のバロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド家が所有する、メドック格付け第1級シャトーだ。毎年、その時代を代表するアーティストがラベルを手掛けており、2021ヴィンテージは塩田氏の作品を採用。日本人アーティストは、1979年の堂本尚郎氏、1991年の節子バルテュス氏に続き、30年ぶりとなる。

塩田氏による2021ヴィンテージのラベルには、赤々とした自然の前に1人の人物が描かれている。「Universe of Mouton(ムートンの宇宙)」というタイトルが示すように、人間と自然をつなぐ4本の線が四季を表し、孤独や希望、達成感といった四季とぶどうづくりにまつわる感情が込められている。

塩田氏は、作品の制作について「シャトーを訪れた際、シャトーと自然の関係性に多くのインスピレーションを受けた。人々は天候に対して従属的であり、母なる自然と衝突することなく、ぶどうが育つ環境を受け入れている。人間と自然の均衡を保ち続ける努力、それこそがムートン・ロスチャイルドというワインなのだと思う」とコメントしている。

シャトーの共同オーナーで、アーティストの選定を担当しているジュリアン・ド・ボーマルシェ・ド・ロスチャイルド氏は、塩田氏の作品について「まさに“メタフォリカルレアリズム(比喩的写実主義)”と呼ばれるべきもので、世にも立派なぶどうをしっかり握る栽培醸造家の姿が思い浮かぶ」と語っている。

「シャトー・ムートン・ロスチャイルド 2021」は、優れたバランスと骨格を兼ね備えたクラシカルなスタイルのワインに仕上がっている。ブラックベリーとカシスのアロマに、花やスパイス、杉のほのかな香りが混じり合う濃厚でエレガントな香りと、甘美なアタック、調和の取れた味わいを特徴としている。

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About the author /  tomo

量販店の販売員、製造メーカーの設計部を経て、フリーライターに転身。ゆっくりお酒を飲みながら愛猫と戯れる夜のひと時に幸せを感じている。